テセウスの船

はじめにお断り致しますが、固そうなタイトルの割に、超絶クダラナイ内容です。

２年ほど前のお正月に、百貨店の催し物コーナーで、

「備付けのビニール袋に石鹸詰め放題チャレンジ」

があったわけです。

デザイナーだったころから人力の画像圧縮に定評があった私は、結構な量の石鹸を詰めました。なんせ２年経って、未だにその時の石鹸を使っているほどに。私、隙間にモノを詰め込んでいくスキルが高いようです。

その石鹸は、「ハチミツの香り」とか、「竹炭石鹸」とか、「笹の香り」とか、定番「ローズの香り」とか色んな種類がありました。そして一様に片側が窪んでいる。

極短に言えば種をくりぬいたビワのような形の石鹸。

まあ、使うじゃないですか。

石鹸て最終的に楕円のマーブルチョコみたいになるじゃないですか。

次の石鹸、出してくるじゃないですか。

もったいないんで古い方の石鹸を新石鹸のくぼみにはめ込んで一体型にして使うじゃないですか。

ある時ふと、こうやって使い続けた石鹸て、最初の石鹸と同じものと言えるのか言えないのかという、哲学思想に至りました（半分くらい嘘）。

ヘラクライストの川のパラドックス

おじいさんの古い斧のパラドックス

テセウスの船のパラドックス

これらはどれも「一番最初の時から年月がたち、構成要素が少しずつ入れ替わっていき、気づけば見た目も中身も別な物になっているように見えるが、別なものであると証明できるか否かの哲学思想」で良く出てくるテーマですが、それにこの「石鹸の貧乏くさい使い方のパラドックス」も加えて欲しいなあと思いました。香りは新しい方の石鹸が勝ちますけどね。けして笹＆ローズみたいな香りにはなりませんけどね。

あと「モーニング娘。のパラドックス」も加えてほしいなあ。