デンジブルー「初代ギャバンよ、それじゃベーダーとおんなじじゃないかっ!」
おくればせながら、スーパーヒーロー大戦Z※という映画を、子供たちとDVDで見ました。
(正式名:仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z)
これはさすがの私もムカッときましたよ。多少破れたところがある作品でも、基本、いいとこを探して全体でプラスならいいや的な視聴スタイルですが、この映画はマイナスがでかすぎる。
なお、子供たちは楽しんで視聴しておりました。
映画のあらすじは・・・テーマが散漫でどうでもいい要素が多いので、力技でまとめますが、
「悪いやつらが、変なエネルギーを蓄積増大させている地球を放置しておくと、全宇宙がヤバイので、地球はブッ壊そう」
という映画です。それに対して、
仮面ライダー勢:宇宙がどうなるか知らんが、地球は守るよ。悪いやつらを倒せばいいんだろ
スーパー戦隊勢:どこ出身の戦隊だろうと、地球は守るよ。ライダーと同じ。
宇宙刑事勢:初代ギャバン「地球は壊せ」、二代目ギャバン「反対です」
一応、戦隊はゴーカイシルバーとイエローバスターに出番はあり、その時点で最新作である仮面ライダーウィザードと獣電戦隊キョウリュウジャーはフィーチャーされてますが、ライダー勢はガチでおかざりです。
主役は上記でおわかりのごとく、二代目ギャバンです。
全然詳しくない人に説明しますと、
「地球が大好きな二代目ギャバンが、自分の所属である銀河連邦警察と地球を守るヒーローに挟まれて奮闘します。まあ魔王サイコが悪いんですけどね」
という話です。
さすがに、母のふるさとである地球に「地球破壊砲」を撃ち込む初代ギャバン(一応、苦渋の決断)だけは、私が知ってる「地球が大好きギャバン」とは別人だと思いたい。
命を懸けて地球を守ってくれた初代ギャバンの父、宇宙刑事ボイサーに申し訳ない。
ひどいシナリオなのに、あんな力の限りの演技してくれた大葉さん(初代ギャバン)にも申し訳ない。
あと、百人規模で存在する戦隊勢の中で、最新戦隊でもないのに突然フィーチャリングされてるゴーバスターズのイエローの話も、ここにブチ込んで来た理由がよくわからない。
宇宙から飛来したサイコロンという「バレーボールを金色に塗って目鼻付けたような機械生命」を、イエローバスターの宇佐見ヨーコちゃんが修理して心通わせて「いっしょに魔王サイコを倒そう」とか言ってたら、その機械生命の正体が実は…
というのがもう、ストーリーとして手垢が付きすぎているレベルを越えて古典落語レベルであり、ストーリーを考えた人間の
「子供たちは毎年代替わりしていくから、昔の話を焼きなおしても誰も気付きゃしないだろ」
的な開き直りが見えて寒い。
サイコロンが可愛らしい声で「~~だコロン」て言ってるのも、手垢が付きすぎているレベルを越えて(以下略)
あれがサイコロンなんていうマスコットキャラじゃなく「まゆげのないスキンヘッドの白スーツ男」で、
「ボクの名前は海坊主だボウズ!魔王サイコをいじめないでね!(恫喝)」
て言ってたら、私はOKだとしても子供たちポカーンだろうなあ。
とりあえず文句書きましたが、良いところもいくつかあります。
・晴人(仮面ライダーウィザード)のところに、喧嘩ムードマンマンでやってくるダイゴ以下キョウリュウジャーの5人。
・仮面ライダーフォーゼのピンチに駆けつけるサナギマン(時空を越えた先生・生徒コンビ)。
・そのサナギマンのピンチに入るイナズマン好き関智一さんのナレーション。
・二代目宇宙刑事ギャバンのピンチに駆けつける「宇宙絡みの戦隊と、宇宙絡みのライダーと、宇宙鉄人キョーダイン」
・そのキョーダインの車の方、グランダインの声が、ちゃんとトゥビコンの岡田さん。
・仮面ライダーウィザードに代わり、単身頑張る仮面ライダービーストのもとへ駆けつける「ケモノ絡みの戦隊と、ケモノ絡みのライダー」
・【イチオシ】ゴーカイジャーの6人が、ギャバンからもらったレンジャーキーで、各自の色に一番近いメタルヒーローにゴーカイチェンジするところ。
ジライヤにグリーン要素ないじゃん!ていうハカセに対するツッコミも含めて。
こう書いていくと、本編と関係ない部分ばかりですね。
晴人にタイマンをしかけてくるダイゴ→そしてある程度やりあったあと、和解・団結というのも、言ってみれば、南総里見八犬伝や三国志演義でたびたび見られる古典的演出ですが、なんせキョウリュウジャーの5人が、
「キタキタ、この段階でヤバそうな5人が来たよ」
的ムードをガンガン出してて良かった。
トータルで言わせてもらえば、「無理に見なくても良い映画」って感じです。
二代目ギャバンと二代目シャリバンのイデオロギーのぶつかり合いでガッツリ作れば話として破綻のないところへ落とせそうですが、戦隊とライダーがいないと、やはり興行としてうまくいかないでしょうねぇ。
初代ギャバンのところへ「納得いく説明をください隊長!」と、イガ星からすっとんでくる初代シャリバンといった展開でもあれば、ワクワクしようもあるってもんですが。
今年の春映画、平成ライダーVS昭和ライダーにもあまり期待はしないでおくことにします。
RX、真、ZO、J「鎧武君、ぼくら同じチームだね!」
鎧武「スンマセンッ!先輩がたは、あっちのようです(ひとり、インベスみたいなヒトがいるけど、あれもライダーかなぁ)」
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コメント
初めまして。
映画のストーリーですごく良いものをなかなか聞かないのは残念ですね。
難しいとは思いますが。
投稿: 師子乃 | 2020年6月 6日 (土) 19時45分
師子乃さんはじめまして、こんばんは!
こんなド放置ブログにコメントありがとうございます。
この当時、こんなことを書いておりますが、ここ最近の仮面ライダー映画はなかなか骨のあるアホ映画(褒めてます)でした。
いつか時間を見つけて記事を書きたいものです。
投稿: 早瀬五郎 | 2020年6月 7日 (日) 23時56分