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2013年5月13日 (月)

ブラックロープ、ダークオーシャン

藤沢周平さんの「暗殺の年輪」。
読み終えてたんですが、まとめるの放置してました。てっきり長編かと思ってたんですが、短編集でした。
Zm130513

グンバツ(死語)に面白かったです。

基本的には「女は哀れ、男は愚か」そんな、暗いムードの小説。

○黒い縄
オチというか、骨格はバレやすいんですが、それでも面白いです。出もどり女の夢見話。
タイトルがあえて狙ってるのか、正直すぎますかね。

○暗殺の年輪
どうしようもなく救いがないですな。居酒屋の娘はかわいいと思う。

○ただ一撃
これも、あっちを解決するのにこっちを犠牲にするって話。フェミニズム団体猛抗議話ですが、良い話だと思います。

○冥い海
葛飾北斎ゲス野郎w

○囮
版画掘りの下っ引き内職。ザ・張り込み。

短編で面白いってのは、なかなか難しいと思います。凝るには紙数が少ないし、ペラッペラの内容だと誰も読まないし。
藤沢さんの短編は、骨格自体はシンプルで、
「あー、こういう筋立てでこういうオチになるんだろうな」
というところを気持ちよくなぞってくれて、なおかつ人物描写が細やかで厚みがあって面白い。

暗い話なんだけど鮮やかっていう、なんだか説明しづらい内容。

藤沢さんの作品、これからも色々読んでみたいです。

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