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2013年4月 8日 (月)

愚小説とグッド小説のあざやかな対比

読書班、さぼっていたわけではないのですが、とある本を1冊読むのに、モノスゲー時間かかってました。

で、結局、読めなかったです。私にしては、めったにないのですが、読んでる最中にギブアップです。この小説はもうこれ以上読めない。
なんか、誹謗中傷みたいになるのはイヤなので作品名とか書きませんが、世の中にはヒドイ小説もあるもんです。
この人の小説は二度と買うまい。

時代小説です。
犬公方将軍綱吉の娘(架空の人物)が一目ぼれした二枚目同心と事件解明に乗り出し、それに光圀もからんできて・・・

こう書くと、姫、同心、綱吉、光圀と、顔ぶれ悪くはないんですが、とにかく登場人物がバカばかり。

読んでてまったくたのしくない。
半分は読みましたが、ここから盛り返すことはおそらくありえないでしょう。経験から言って、面白い小説は1ページ目から面白い。古典作品になればなるほど、構造がシンプルになり、ほぼ間違いなく1行目から面白い。
この作品のように、読んでも読んでも面白くならない小説が、後半から盛り返すとは考えられない。

あまりにもヒドイので、口直しに、クリスティさんの作品に手を伸ばしました。

いいなー。クリスティ。

小説というものはある程度は知的探求心を満足させて欲しい。
Zm130408_2

あらすじ【メソポタミアの殺人】
中東の遺跡発掘隊で、陣頭指揮をとるライドナー博士の美人妻ミセス・ライドナーが、何者かに撲殺された。
部屋は密室。ミセス・ライドナーの付き添いをしていた看護婦は、たまたま別事件の調査で現地に来ていたポアロという名の探偵に協力し、事件の真相を探る。ミセス・ライドナーは、過去離婚を経験していた。その1度目の亭主が、恨みを抱き、姿を変え、彼女を殺しにやってきたのか?

※「看護婦」は原文ママ

クリスティさんの「中東もの」のなかの、一本。2度目の夫の遺跡発掘調査について行ってクリスティさん自身が見聞きしたこと、感じたことが、小説のディテールとなって生きてます。

この小説はフーダニットです。動機(ホワイダニット)や奇抜な犯行方法にも(ハウダニット)ももちろん驚きますが、それを飲み込んだ上での、誰が犯人か?の衝撃がすごい。

小説というものは、少なくとも読んでる最中に膝を打つような、驚きと発見に満ちててほしい。登場人物がこぞってバカさ加減を競うような小説は読みたくない。

続きを読む以降は、書店で次を探す私に、絶賛役立ってます。備忘録、減ってきたかな?

残り17本!

14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
31:ハロウィーン・パーティ(ポアロ)
33:カーテン(ポアロ)

46:スリーピング・マーダー(マープル)
50:運命の裏木戸(トミー&タペンス)
53:謎のクィン氏(短編)
73:チムニーズ館の秘密(無印)
74:七つの時計(無印)

75:愛の旋律(ウェストマコット名義)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)

83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)

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