最後の冒険
とうとう、個人的に待ちに待っていた、トミー&タペンスの「運命の裏木戸」を読みました。
ものすごいゆっくりなペースの小説です。
トミーとタペンスも、かなり高齢になってます。
にしてもやっぱりいいな~トミー&タペンス。ポアロ(整理の超人)やマープル(記憶の鉄人)のように超人然としてないところがいいです。
あくまでも普通一般人の二人が、別方向から二頭の猟犬のように、犯人に近づいていくところが、読んでてわくわくしました。
初登場時10代のエレベーターボーイ、アルバートが、重鎮執事みたいになっててそれも感激。
そして・・・「アガサクリスティーさんの作品を読破していくこころみ」ですので、いつかはこういう機会がやってくるのですが、ポアロやマープルほど有名ではなく、私もここ数年で初めて知った、愛すべき「おてんば娘と赤毛の青年」コンビの作品は、この運命の裏木戸がラストです。
あらすじ【運命の裏木戸】
終の棲家とばかりに、田舎家を買い取って引っ越してきたトミーとタペンス夫婦は、前の住人が委棄していった書棚を整理している最中に、無意味な語句にアンダーラインが引かれた本を見つける。アンダーライン付きの語句をつなげていくと、
「メアリ・ジョーダンの死は自然死ではない」
その本の持ち主だったであろう、アレグザンダー・パーキンソンなる人物について調べはじめると、彼は14歳で亡くなっていた。
メアリ・ジョーダンは殺されたのか?
不審死に気付いたアレグザンダー少年も殺されたのか?
はるか昔に起きた事件。トミーやタペンス以上に老い込んだ当事者たち、当事者から話を聞いた記憶がある人たち。犯人は、当事者が無意識に覚えていた記憶を消すことはできなかった。
「秘密機関」ではじめて出会った20代前半の男女コンビは、
「おしどり探偵」で気楽な探偵業(というよりなんでも屋)をはじめ、
第二次世界大戦中に「NかMか?」でドイツのスパイを暴きだし、
「親指のうずき」で少しだけ本格探偵っぽいことをして、
「運命の裏木戸」で集大成のような事件に挑む。
さみしいっすね・・・
トミーとタペンスは、老人になってもトミーとタペンスで良かった。
あの二人とは友達になりたい。
(もっと言えば「秘密機関」にしか登場しなかったのが惜しまれる、二人の協力者ジュリアスと友達になりたい)
でもポアロさんとは友達になりたくないなあ。ポアロ・ヘイスティングズコンビにであったら、まずヘイス君を脇に呼び寄せて、
「君、ホントにあのオジサンと友達?頭大丈夫?」
といいたくなるはず。いや、ポアロさん、優しいんですけどね(若い女性には)。
マープルさんも、友達になったら、こちらの情報を根こそぎ引きずりだされそう。しかも何年後かに事件解決のヒントとして使われたり。
マ「今回の事件は、あの早瀬五郎がブログを炎上させた件と同じケースだわねバントリー」
とか言ってそう。
それにしても、マープルさんも、あと1本「スリーピング・マーダー」しかないんですよねえ・・・
グラディスさん、今回はメイドではなくショップの店員。
続きを読む以降は備忘録。
残り16本!
マコッちゃんの本を読む予定。
14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
31:ハロウィーン・パーティ(ポアロ)
33:カーテン(ポアロ)
46:スリーピング・マーダー(マープル)
53:謎のクィン氏(短編)
73:チムニーズ館の秘密(無印)
74:七つの時計(無印)
75:愛の旋律(ウェストマコット名義)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)
83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)
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コメント
お久しぶりです。
クリスティは好きなので一気読みしたのですがそのせいか覚えのないタイトルがたくさん…。
読んでないだけかしら。
私も久々に読んでみたくなりました。
投稿: ぷりり | 2013年4月29日 (月) 18時55分
ぷりりさんこんばんは!!!
(遅くなりましたが、お誕生日オメデトウゴザイマス)
トミー&タペンスの冒険物は、個人的にオススメです。
他にもオススメはたくさんありますので、(何を読もうか)と悩んだら、ぜひ声かけてください。
意外な犯人
意外な動機
意外な方法
意外な被害者
それぞれ1本ずつ、オススメをお教えしたいです♪
投稿: 早瀬五郎 | 2013年4月30日 (火) 18時32分