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2011年10月 3日 (月)

ゴールド・ファーネス・キーパー、シルバー・ファーネス・キーパー

↑ネタバレ

金角、銀角編はイッキに行きたかったんですが、34回が盛りだくさんすぎたので、2回に分けました。
ちなみに、如意棒って約8トンあるそうです。現代の物理学を当てはめて話をしても悟空さんに笑われるだけかもしれませんが、大きくしようが小さくしようが重さが変わらないのなら、普段小さくしてしまってる悟空さんの耳の穴の頑丈さたるや素晴らしいものがあります。片耳8トンでまっすぐ走れるのもすごいなあ。

あの8トンの棒をいつも、『お椀くらいの太さにして(原文)』振り回してるんですが、それで殴られれば、そりゃオダブツでしょうな。

第三十四回
魔王 巧算にて心猿を困しめること
大聖 交換えて宝貝を騙しとること

精細鬼、伶俐虫、ふたりのボンクラ妖怪は、前回大事なお宝を猿の毛と交換してしまったことに気づいておりません。

↓※明確に表記はありませんが、触覚のあるヤツが伶俐虫、あたまに角があるのが精細鬼でしょうね。多分。
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精細鬼「ウヒャヒャwwwさっそくためそうぜwww」

天に投げ上げたひょうたんは、くるくるまわってふたりの足元へポトリ・・・

伶俐虫「わかったぞ、呪文だ!あの道士がとなえてた呪文を唱えなければだめなんだ!いいか、こうだったぞダメとでも言おうものなら今すぐに天界に乗り込む・・・えい!」

悟空の呪文(いや、それ呪文じゃないんだけどね)を正確にトレースした後、天に投げ上げたひょうたんは、くるくるまわってふたりの足元へ
ポトリ・・・

ようやく騙されたとわかったふたりのダメ妖怪は急ぎ金角銀角のもとへ帰還。空中でこれをみていた悟空もハエに化けて尾行。
金角「やられた!盗人悟空め!」
銀角「こうなったらこっちもアイテムを揃えよう。七星剣芭蕉扇は今俺が持ってるが、最後の一個幌金縄は圧龍洞のオフクロ(九尾の狐)が持ってる。唐僧肉をご馳走すると行って呼び寄せよう」
精細鬼、伶俐虫はもう信用できないので、少しは出来のいい巴山虎(はざんこ)と倚海龍(いかいりゅう)に迎えに行かせますが、ハエ悟空も逃しません。

山中を行く巴山虎と倚海龍を見慣れぬ妖怪が追いかけてきます。

見慣れぬ妖怪「おーいそこのお二人」
巴山虎「ダレダお前」
見慣れぬ妖怪「やだなあ、おいら外まわりの新人だから覚えてもらえてないんですね?」
見慣れぬ妖怪は言葉たくみにふたりに取り入り、圧龍洞の位置などを聞くや、耳からお椀ほどの太さの鉄棒を出して軽くなでると巴山虎、倚海龍そろって『ふたりは肉片スプラッシュスター』
見慣れぬ妖怪は悟空に戻ると毛を一本抜いて巴山虎に変え、自分は倚海龍に化け、二人仲良く圧龍洞へ。
招待の話しを聞いた老婆妖怪は大喜びでカゴに乗り、カゴかきの女怪2人を従えて巴山虎(毛)倚海龍(悟空)に案内させて出発。倚海龍(悟空)は途中休憩と称してむな毛をむしると焼餅に変え
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倚海龍(悟空)「姉さん方も食べますか?」
カゴかき女怪ズ「あんた気がきくわねイタダキマース」

と、むな毛餅を食べようとしている女怪に0.05秒で棒を食らわせ木っ端微塵。
「何?」とカゴから顔を出した老婆妖怪に8トンの鉄棒が倒れてきて爆裂四散。

今度は毛を4本抜いて2本は巴山虎と倚海龍、もう2本は女怪に変え、自分は老婆妖怪に化け幌金縄も入手。3宝目ゲットだぜ!あらためて、毛女怪にカゴを担がせて毛山虎毛海龍に先導させつつ金角、銀角のもとへ。

・・・悟空のバイタリティすごいなあ・・・

老婆悟空は金角、銀角に「私ゃ唐僧の肉よりあの豚を喰いたい」と冗談をかましていると、外回りの妖怪がなだれ込んできて
「大変です、悟空がおばあさまを殺し、そのおばあさまに化けて潜入した模様」

の最後の言葉も聞かずに金角は宝のひとつ七星剣で切りかかってきますが、悟空はすかさず姿を消す。
金角「おとうとよ、もう怖くなってきた。唐僧の肉はあきらめよう」
銀角「兄ちゃん、俺にまかせとけって」

銀角、言うだけのことはあり、悟空を見つけて勝負を挑むやたちまち彼を捕らえて「ひょうたん」「瓶」「縄」の3宝も取り返す。

悟空を宝のひとつ幌金縄で縛り上げて三蔵たちの横にぶら下げると、金角銀角大喜びで酒盛り。しかし悟空は、はや自分の身代わりを縛り上げぶら下げて洞外へ脱出。
悟空「やい!金角に銀角!孫行者の弟の者行孫さまが来てやったぞ!」

名前が違えば、呼ばれて返事をしてもひょうたんには吸い込まれないだろうと考えたが、残念ながらひょうたんは、名前確認ではなく呼びかけた相手の返事確認で発動するので、

銀角「者行孫!」
者行孫(悟空)「はいー!」


で残念ながら悟空は、ひょうたんの中。
ひょうたんの中で「うへー足が溶けてきた・・・今度は腰まで・・・」と実況しつつ、毛を抜いて「半溶け(毛)者行孫」をひょうたん底に浮かべ、自分は確認の銀角がふたをあけた瞬間小バエとして外界へ脱出。すかさずそばにいた毛海龍を胸毛に戻すと自分が倚海龍(悟空)になり、涼しい顔。

酒盛り続行の金角はすっかり出来上がり気味で、「銀角、もっと浴びるように飲め」「いや兄ちゃんもう飲めねえよ」「いいから酒樽に浸かる勢いで飲め!」と酒シャルハラスメント上司。
銀角、片手で杯は受けられないので、かたわらに何気なくいた倚海龍(悟空)にいったんひょうたんをあずけて杯を両手でもち、グビッと飲んでひょうたんをまた受け取りますが、そりゃもう毛ひょうたんに変わってますわwww

悟空の反撃!というところで次回へ。

この回、読んでてリアルに「スゲーwww」って声がでます。 三十四回だけでもかなりオナカイッパイですwww

次回、金角銀角解決編!

第三十五回
外道 威もて正義を欺むくこと
心猿 宝にて邪魔を伏すること

悟空は、倚海龍からさりげなく元の悟空に戻ると洞外へ。
悟空「やい!金角、銀角!孫行者の弟の者行孫のさらに弟の行者孫さまの相手をしろ!」
金角「弟よ、孫行者は縛ってぶら下げ、者行孫はヒョウタンの中、そのうえまだ行者孫がきやがった」
銀角「兄ちゃん心配すんなって者孫行だろうが行孫者だろうが孫孫孫だろうが者者者だろうが何人来てもヒョウタンに吸い込んで終わりさ」

銀角、自信満々で出てきます。

銀角「こっちへ来いよ行者孫。俺からのお願いはひとつだけだ。ヒョウタン掲げて名前を呼んだら返事してくれるかね?こいつをとくと見ろ(ニセモノ)
悟空「いいぜ。そのかわり、俺もヒョウタン掲げて名前を呼ぶから返事してくれるかね?こいつをとくと見ろ(ホンモノ)
銀角「(やけにそっくりなヒョウタン持ってやがる)どこで手にいれた?」
悟空「おまえこそ!どっから盗ってきた?」
銀角「これはな、~長いんでカット~と言う場所になっていたヒョウタンというわけよ」
悟空「そこにはヒョウタンが二つなってたんだ。俺のほうがオスでてめえのはメスだ」

銀角「ええい、めんどくせえ!行者孫!」
悟空「おう!」

銀角「・・・・・・」
悟空「・・・・・・」
 

銀角「ぎょ・・行者孫!」
悟空「うっすwチワッスwホイッスwティッスwww」

銀角「・・・・・・」
悟空「・・・・・・」

銀角「えっ?」
悟空「えっ?」
 

銀角、自慢のヒョウタンのはずが、とんと封じ込められない。
銀角「チクショー!どこの世も変わりばえがせんなあ・・・宝のヒョウタンでさえ、メスがオスにあったらもう仕事をサボりやがる」
悟空「ハハハハ!まあそいつはしまっておけ。今度はこちらのばんだ。銀角大王!」
銀角「・・・おう」

銀角大王、吸い込み完了!

子分「金角大王様、行者孫の奴が銀角大王様をヒョウタンの中に!」

金角聞くなり体中の筋肉は萎え、地面に倒れて泣き喚く。

金角「こっそり天界を抜け出してこの世に降生してからは、妖怪兄弟として栄華を楽しもうと約束したのに、たかだか唐僧のせいで命を落としてしまうなんて!」
子分「行者孫がまた怒鳴り込んできました」

 
金角「七星剣と芭蕉扇をもってこい!」

金角VS行者孫(孫行者@孫悟空)の打ち合い約二十合、勝負つかず。
悟空、分身して無数悟空で打ちかかると金角は芭蕉扇であおいで一面業火。面倒になった悟空は毛で作ったニセ悟空に金角の相手をさせ、自身は洞窟の方に残る子分を殲滅すると宝のひとつ琥珀の浄瓶発見。宝を懐に入れ、いずこともなく逃走。

蓮花洞に戻ってきた金角、「子分殲滅、宝も無い」というあまりの惨状に悔し泣きに泣いて、昭和の歌謡曲のように、やがて泣き疲れてしずかに眠った。
そこへ忍び込んできた悟空に芭蕉扇も奪われ、追走するも勝負つかず、金角はとぼとぼと圧龍洞の方へ。
悟空は空き家になった蓮花洞で三蔵その他を救助。

悟空お宝:ひょうたん、浄瓶、縄、扇
金角お宝:七星剣だけ



金角は圧龍洞に残った女怪を集めみんなで泣いてると裏山のオジキ、狐阿七(こあしち)大王登場。
狐阿七大王はいきさつを聞くやカンカンに怒って出撃。方天戟を振り回し襲い掛かってくるが八戒にすら負けるテイタラク。オッサン、何のために出てきたんだよ。
これを見ていよいよ覚悟を決めた金角が八戒に打ちかかってきたが、悟浄がすばやく割って入りそこから2対1。
気持ちで負ける金角は敗走の構えを見せているが後方から子分らしき者に呼ばれた。

「大変です!金角大王!」

「おお!なんだ!まだ味方がいたのk・・・」

と振り返るとそこには浄瓶をかまえた悟空!

金角大王、吸い込み完了!

金角銀角を倒し、5つの宝も手に入れ、一件落着で旅を再開する一行の前に老人。

老人「猿の和尚!わしの宝を返されよ」

悟空「さあ、なんのことですかなご老人ww」

老人「とぼけるなよ、このバカザル!」

怒った老人が本性をあらわすと、なんと太上老君。

老君「5つの宝はの、ヒョウタンは薬入れ、浄瓶は薬を飲む際の水入れ、剣は妖魔をしたがえるもの、扇は炉の火をあおぐもの、縄はわしの上着の帯!全部返せ、泥棒猿」
しぶしぶ悟空が5つの宝を返すと、老君はひょうたんと浄瓶のフタを明けた。中から2筋の仙気が流れ出て、童子2人になり老君の左右にはべる。

老君「そして金角と銀角はそれぞれわしの丹を煉る、金の炉番の童子と銀の炉番の童子じゃ。すべて返してもらったぞ」
悟空「なんだ、今回の苦労は全部老君の監督不行き届きが原因じゃないですか!」
老君「アホ言え!わしゃ観音ちゃんに三回も頼まれてしぶしぶ宝とこの二人を貸し出したのじゃ。観音ちゃんはお前達の志の固さを試されたのじゃ」
悟空「チクショーあいつ一生いかず後家でいりゃいいんだ


老君と童子ふたりは兜率宮へ。

今度こそ、総て解決で一件落着。

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五郎推測

三蔵が旅に出る少し前、観音は平頂山に金炉の童子、銀炉の童子を連れて来て5つの宝を渡すと、

観「ここら一帯の大小妖怪を掌握してツートップになりなさい。老いたキツネの姉弟妖怪がいるので、そいつらは縁者として使役しなさい。三蔵一行を簡単に通すでないぞ」
金童子「はい、わかりました観音様」
銀童子「大聖さんたちが高徳が積めるよう、頑張ります」


・・・そんな感じだったかなあと。元からいた老婆妖怪と狐阿七大王では(上記のごとく)苦行として心もとないと思った観音が苦行増量した感があります。
セイサイキもレイリチュウもハザンコもイカイリュウもなんかピリッとしてないですし。
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金角、銀角のお次は井戸の底の幽霊話ですが、これは児童書系ではバッサリカットの筆頭と思われますので、なるべくサクッといきます。直後に紅孩児3力大仙が控えてますからね!

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