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2011年9月 6日 (火)

クマと虎は多目

何かというと虎が出てきます。あとクマ。
Zm110905
さて、西遊記全10巻読んでまえシリーズ、2巻後半です。なるべく短めにまとめたいんですけどねえ。

以下、興味の無いひとにはどうでもいい記述がダラダラ続きますが、ご容赦ください。

第十四回
心猿 正に帰すこと
六賊 アトカタも無きこと

前回、伯欽と三蔵が別れを惜しんでいるところに、雷公のような怒声が両界山を覆いつくした。「俺の師匠がやっと来た」と。
伯欽・三蔵が山のふもとまでやって来ると、やせこけた顔の猿が山の下敷きになっている。そのかつての魔王の指示に従い、山頂に貼られたお札をはがすと魔王・斉天大聖は山を破壊して脱出。
豪傑・劉伯欽もさすが斉天大聖の前では子供同然。三蔵のボディーガードをバトンタッチして、取経の旅の二人目がついに加わる。
しかし悟空、加わるや否や、6人の盗賊を打ち殺して、ガチ破門。
別れ別れのあいだ、三蔵は通りすがりの老婆から帽子と着物をもらう。
老婆「お弟子さんに着せなさい」
三蔵「弟子は去ってしまいました」
老婆「じゃ、この老婆が連れ戻してきますよ」
三蔵「え?・・・ちょ・・・え?」

老婆は金の光になって去っていく。その正体は観音菩薩(悟空がだらしないんでキレ気味)。
そのころ悟空は龍王のところで茶をしばくが。
龍王「そりゃ悟空さん、お師匠さんのいうことももっともですよ。戻っておあげなさいな」
悟空「うーん、みなまで言うな!わかった。戻るよ」
龍王「(ふうーーーー!厄介者がいなくなった)」

悟空は戻る途中でも観音にブチあたり、くどくどとお小言。
三蔵の元へ帰るやいなや、帽子(の中に金のタガが隠されている)をかぶせられ、禁固経を唱えられて、一生頭痛持ちの猿の刑。

悟空まったくいいとこなしの巻。

 

第十五回
蛇盤山にて諸神 暗に佑けること
鷹愁潤にて意馬 タヅナを収めること

蛇盤山は鷹愁潤という、河というより谷みたいな湖みたいなところにやって来た三蔵悟空。水中より突如ゴボゴボと龍が出てくるやいなや、白馬をひと飲みにしてまた水中へ。
怒った悟空は追いかける。
悟「やいドジョウ!馬返せ」
龍「飲んだ!」
悟「吐け!」
龍「溶けた!」
悟「ヤロウ、肉餅にしてくれる」


猿とドラゴンの激闘のさなか、観音ちゃんが現れる。

龍「観音様、ここでおとなしく取経の旅の一行を待っておりますが、こんなヤクザ妖怪にインネンをつけられて困ってます!なんとかしてください」

悟「観音さんよぉー!白馬をクソドジョウに食われて困ってんだ!なんとかしておくれよ」
観「悟空よ、あの白馬はどうせこれからの長旅を持ちこたえられないだろう。この龍を白馬にして取経の旅を続けなさい。龍よ、この猿はお前の兄弟子にあたるのだぞ。しっかり言うことに従い、りっぱにお供を勤め上げよ」
悟「えっ?」
龍「えっ?」
観「えっ?」

観音ちゃんが龍を柳の枝でサラッとなでるとたちまち白馬に。
取経の旅に3人目加わる。

適当な人員配置に文句を言う悟空に、観音ちゃんはゴメンゴメンとばかりに柳の葉っぱ(観音ちゃんの代名詞)を3本抜いて悟空の首まわりに刺し「とっておきの3本のにこ毛」に変えてプレゼント。この毛が以降の旅で有効に活用されたかどうかは定かではない。

龍が変化しただけの裸馬を引いて旅を再開すると、地元民らしい老人から
「裸馬は可哀相じゃの。寄っていきなされ、食事と今晩の宿と馬具を差し上げよう」
と破格の申し入れ。翌朝出立時、予想以上の美麗な馬具一式をもらい、三蔵が礼を言おうとすると、はや屋敷もなければ老人もいない。空中から声だけが聞こえる
「私は普陀落伽山の山神、観音様につかわされ馬具を届けにまいった。旅を急がれよ。懈怠めさるな」
と薫風残して去っていく。
唖然とする三蔵と、アノヤロウ、孫様を騙しおおせたと思っているのかと毒付く悟空。
季節が春に変わるころ、一行の前に楼台と殿閣の影が・・・

 

第十六回
観音院の僧 宝貝を謀取すること
黒風山の怪 袈裟を窃掠すること

前回の引きの通り、観音院という僧院に到着。270歳の老祖師とその一門がお出迎え。
話のはずみで錦襴の袈裟を見せるはめになった悟空は、三蔵に小言を言われながらも一同に披露。
270歳老僧のたっての頼みで袈裟を一晩貸すことに。
僧達は宝を我が物にするため、三蔵一行を禅堂に寝かせ、外から放火。
ミツバチに化けて脱出した悟空は天界に飛んでいくと、広目天王を訪ねる。
広目「おや大聖、500年前のチャンバラ以来ですな!今は赦されて取経僧のお供をしてるって聞いたけど?」
悟空「挨拶は抜きにしようや。お師匠さんの寝てる禅堂が火事だ。あんたの持ってる火除けカバーを貸してくれ」
広目「そりゃ大聖、間違っておるよ、向こうが火責めなら水で対処しないと」
悟空「いんだよ細けぇことは。火を消すつもりは無いんだからさ。貸してくんな」
広目「相変わらず悪いこと考えてるねえ、いいよ持っていきな」

取って返して観音院。悟空は禅堂を火除けカバーでスッポリ覆い、寄せくる炎を吹き返した。
これにより、禅堂以外は観音院全焼
この大火の様子を、老僧の友人で近隣の黒風山、黒風洞の妖怪黒大王といういい加減なネーミングの妖怪が察知し、火消し応援に来たが光る袈裟を見て心変わり。火事場泥棒となりトンズラ。
夜が明けると老僧は、寺は全焼、袈裟は無いで、ショックのあまり石に頭を打ち付けて自殺。
悟空が残った僧侶達に尋ねると、火事場泥棒は黒風洞の黒大王じゃないかと。
聞くがはやいか悟空はキント雲で黒風山へ。

一行で説明すると、「老僧の友人は火事場泥棒」

 

第十七回
孫行者 黒風の山にて大サワギすること
観世音 熊の怪をば収伏せること

黒風山にたどり着くと、「黒い妖怪、老いた道士、白衣の書生」3人が立ち話していて、悟空は盗み聞き。
黒大王「貴公らをパーティーに招くよ。見せたい錦襴の袈裟もアルヨ」
悟空「て め え ら !」

悟空は怒って棒で殴り掛かると、黒大王と老道士は逃走。打ち殺した白衣の書生の正体は白蛇妖怪。

黒風洞の前で悟空はヤジ将軍。
悟空「やい業さらしの、窯焼き人足の、石炭掘り!袈裟を返せ(わりと原文通り)」
以下二ページの長い口上はカット。
怒って出てきた黒大王と何十合とやり合うが勝負つかず。
黒「昼飯にしようや」
言うが早いか黒大王は洞門を閉めて出てこない。
悟空も観音院に帰ってきて、「悟空、袈裟はまだなのかい?」の小言を聞きながら昼飯。
昼から夕方までひたすらやり合うも、勝負つかず。
黒「もう日がくれる。明日にしようや」
悟空も観音院に帰ってきて、「悟空、袈裟はまだなのかい?」の小言を聞きながら晩飯。
早朝から黒大王と何十合とやり合うが勝負つかず。
黒「昼飯にしようや」
言うが早いか黒大王は洞門を閉めて出てこない。
悟空も観音院に帰ってきて、「悟空、袈裟はまだなのかい?」の小言を聞きながら昼飯。

・・・これ、ページ数稼ぎじゃないの?と思わないでもないですが、とにかくらちが明かないと悟った悟空は観音菩薩のところへ直訴。

悟空「やい薄情菩薩!『観音院』なんて院を建てて線香あげてもらってるくせにあの仕打ちはなんだ!」
観音「いきなりやってきて何を言い出すかアンポンタン。そもそも院が燃えるのを助長したのはお前だろが」
悟空「(見てたのかよ)へ理屈言うな。そんなだから嫁の貰い手がないんだ。いいから助けにきてくれよ」
観音「お前に嫁ぎ先を心配してもらういわれは無いが、観音院という名に免じて助けに行ってやる」

悟空と観音は雲2台並走で黒風山へ。

途中、どこからどう見ても、この間3人で立ち話してたうちの老道士が、お盆に仙丹を乗せて、黒風洞へ向かっている。
悟空、道士の目の前に着地と同時に棒で叩き割る。道士コナゴナ
死体は道士の姿から老いたオオカミ妖怪に戻る(といってもコナゴナのオオカミ片なんですが)。
観音にやりすぎと怒られながらも悟空は仙丹を喰い、その仙丹にすりかわると、観音は老道士に化け、黒風洞目の前へ。
それにしてもこの観音ノリノリである。

観音の化けた道士に騙され、悟空製薬の丸薬を呑んだ黒大王は腹で暴れられギブアップ。
外に出てきて叩き殺そうとする悟空を、大慈大悲の観音が押し留める。
観音「ちょうどうちの落伽山の奥に番人が欲しいので、コイツに守山大神になってもらいます」
渋る悟空を押しのけて黒大王の前にくると大喝。
観音「この罪業つくりの畜生めが!いまここでわたしに帰依できるか?」
と、黒大王の頭にあの金のタガをはめてギリギリ締め上げる。
黒大王「しますしますなんでもやります」
観音はそれを聞くと、黒大王あらため黒クマ君の首っタマつかんで連れ帰る。

袈裟も戻ってめでたしめでたし。

 

第十八回
観音院にて唐僧 難より脱出すること
高老荘にて行者 魔をば退治すること

烏斯蔵国にやってきた一行。高老荘、高太公から、娘に婿に来た男が徐々に正体を現してきた。娘を助け出して欲しい。と嘆願を受ける。

☆最初は黒っぽいブ男だったのだがよく働いた。

 
☆少し鼻が長くなってきて大飯を食らった。

 
☆首の後ろにタテガミも生えて来て、娘を奥の部屋に幽閉し、自分は雲に乗って夜やって来て朝どこかに帰る。

 

話を聞いた悟空は、鼻の長いブ男のいないスキに部屋に押し入り娘を救助、自分がその娘にすりかわり、ブ男の帰りを待つ。
ブ男が帰ってくると、娘(悟空)は、よよと泣く。
娘「父さんが妖怪ハンターを連れてきた」
ブ「誰が来ても恐れはしない。追い返す」
娘「その妖怪ハンター、名前が斉天大聖なんだけど」
ブ「さいなら」

雲を巻いて逃げようとするブ男に正体現した悟空が掴みかかる。
悟空「待ちやがれ!」

逃げるブ男、追う悟空で次回へ。

 

第十九回
雲桟洞にて悟空 八戒を収めること
浮屠山にて玄奘 心経を受けること

黒いブ男は自分の棲家、雲桟洞までやって来ると奥から九歯のまぐわを取り出して来て悟空に応戦。
悟空「ロクデナシのバケモンめどっから来た」
ブ男「よく聞け、お・・・
(以下4ページにわたる自己紹介はカット)

要約すると「水軍を指揮する天蓬元帥だったけどわいせつ行為で体は引きちぎられ、魂だけ地上に投げ落とされ、豚の子として育った」と。

なお、戦いの最中の自慢の九歯のまぐわについてこれまた4ページに渡り説明がありますがカット。

ブ男「なんでよりによって斉天大聖が俺を退治に・・・」
悟空「俺は今、取経の旅の僧を護衛している最中だ。寄った家の主が難儀してるんで助けるまでだ」
ブ男「え?取経?取経の旅の僧?まいりましたorz」

元々観音からそう言われていたので、黒いブ男改め猪悟能は旅の一行に加わる。

この話と微妙にかみ合わないですが、悟能(アダ名は八戒)をメンバーに加えてそうそうの道すがら、三蔵は烏巣禅師から多心経を口伝してもらう。

取って付けた感バリバリですが、次回へ。

 

第二十回
黄風の嶺にて唐僧に難が降ること
山中の半にて八戒が先を争うこと

黄風嶺に来た一行。突然目の前にリアル虎が現れ、

キートン山田「つくづく虎に襲われる連中である」

悟空と八戒が追い払おうとすると虎は突然立ち上がり、自分の胸倉を引っ掻き、ビリビリと皮をはいで本性をあらわした。
虎妖怪「俺は黄風洞の先鋒で、虎先鋒」
とミもフタもない自己紹介で風を起こして三蔵をさらって逃げる。

黄風洞の大ボス黄風怪(これもあんまりなネーミング)は三蔵一行と事を荒立てるのに消極的だが、虎先鋒に励まされて少しやる気に。
しかし頼みの虎先鋒は次の出陣で、悟空と八戒の挟み撃ちに会い悶絶死。
残るは大ボス黄風怪とザコ軍団のみというところで、次の巻に続く。

・・・

1巻を1回の記事でまとめるには無理がありますな。それでなくとも次巻は沙悟浄が出る巻だし・・・

たぶん次回も2回構成でまとめるのではないかと思います。

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