あれ?なんだろう?不発?
(↑あ!記事書いてる今この時になってはじめて表紙の鳥の意味がわかった!)
クリスティーさんの「第三の女」を読みました。
第三の女ってナンダロウ?と思ってたんですが、ルームシェアする女の子達の内の3人目の同居者ていう意味ですね。
もちろん他の意味もあるんですが。
あらすじ【第三の女】
ポアロの元に「人を殺したかもしれない」と相談に来た娘は、ポアロを見るなり「ごめんなさい、
おじいさんじゃ無理ね」
と帰ってしまった。憤慨するポアロは強引に事件解明に乗り出すが、殺人の気配も無ければ、あやしい人物も登場しない。しかし雑多に散在するピースはやがて少しずつ組み合わさっていき、ひとつの犯罪絵図を構成していく。
途中まで、物凄く面白かったんですけどねえ。振り返ってみると、事件自体はわりとありきたりで、謎解きのカタルシスが薄かったかもしれません。
乱雑に集まってくる情報を一つずつ丁寧に組み合わせていくポアロさんの推理が大変読み応えがあり(今までそういえばこういうポアロさんの心の中を描いた作品て無かったです)それゆえ、オチの弱さが際立った感があり残念です。
ポアロさんの友人で、推理小説家のオリヴァ夫人が久々に出てきますが、邪魔してるのか協力してるのか、不思議な人です。しかもこの人が「とある場所で聞いた自殺者情報」とか、「とある場所で拾った書きかけの手紙」といった切り札全部持ってるしw
オチが弱いと感じたのは、私がクリスティー作品を読みすぎた弊害かもしれません。
多分、免疫の無い人だと「え!あの人実はこんな人で、しかもこの人さえもこんな人?」という、まさかの2度盛りは楽しめるかもしれません。
「絵描き」と「肖像画」についてくどくど記述があるのも、初心者にはありがたい配慮のようにも思えますし。
ガッツリ腰を落ち着けて読むというより、さらっと読み流すのにちょうどいい小説だと思います。
あ、そうか、短編向きなのかな?
あと、個人的にどぉ~~~~してもアレなのが、お話の最後に取ってつけたように恋愛要素が入るのがチョット・・・
ただ、恋愛要素が最後に入るのもわからないでもないなと、最近やっと思い始めてきました。
悪人は徹底的に懲らしめられればいいんですが、罪無き人達、被害者の周辺の人達は少しは救われて終わりたいなという、クリスティーさんの愛だと考えると、まあ、ガマンして読めないことも無いです。
さて引き続きクリスティーさんの作品は読んでいくんですが、同時に別なシリーズモノも読んでいきたいと思ってます。
全十巻、100話の旅・・・第一巻はまだ大聖が天界で暴れてるだけ。
残り29本。
06:邪悪の家
12:メソポタミヤの殺人
14:もの言えぬ証人
15:ナイルに死す
28:鳩のなかの猫
29:複数の時計
31:ハロウィーン・パーティ
33:カーテン
46:スリーピング・マーダー
50:運命の裏木戸
53:謎のクィン氏
55:死の猟犬
56:リスタデール卿の謎
60:ヘラクレスの冒険
61:愛の探偵たち
62:教会で死んだ男
68:蜘蛛の巣
70:海浜の午後
73:チムニーズ館の秘密
74:七つの時計
75:愛の旋律
77:未完の肖像
83:死が最後にやってくる
84:忘られぬ死
88:バグダッドの秘密
89:娘は娘
90:死への旅
91:愛の重さ
96:フランクフルトへの乗客
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