七人のザ・サムライ
宮部さんの大作読破後、次の読書燃料補給までマッタリとDVD鑑賞。
「七人の侍」をいまさらながら見ました。子供の頃に見たきりですので、かなり新鮮に見ることができました。
内容について私がどうこう言うものでは無いですよ。超娯楽大作です。
あらすじ【七人の侍】
舞台は野伏りに侵略・略奪の限りを尽くされ疲弊する小さな農村。長老は腕の立つ侍を米の飯で雇って野伏り殲滅を考える。
城に雇われるのではなく農民に雇われることに腹を立てる侍が多い中、ついに意気を感じた勘兵衛という侍が野伏り討伐を引き受ける。
やがて勘兵衛の人徳により「坊っちゃん侍」「軍学者」「かつての戦友」「ムードメーカー」「剣のみに生きる男」「世界のミフネ」などが続々と集まった。40対7の激闘がはじまる・・・
面白いですねえ。子供の頃の記憶だけだとスゴイ七人が集まって、野武士連中をバッタバッタというイメージしかなかったのですが、実は農民達も一部では姑息であったり、野武士が少数なら追いはぎまがいのこともする、ただの被害者的存在ではないということがわかり、侍たちは農民達に手を貸すことに逡巡しはじめるわけです。
しかしムードメーカー平八の死や農民達が受ける深刻な被害とそれにめげずに立ち向かおうとする生命力を見た侍たちは、各自の能力を発揮して野武士を圧倒していく。
乱暴者で役に立つのか立たないのか良くわからなかった自称サムライの菊千代(世界のミフネ)が、野武士に致命傷を負わされた女から「この子だけは」と赤子を手渡され、『オレも農家の戦災孤児だ!この赤ン坊はオレだ!』とその場にへたり込んで身も世もなく泣き叫ぶシーンが圧巻です。
いい映画でした。何度でも見たい。
特に侍の一人、久蔵のカッコよさが絶品。
で、子供の頃には気付かなかったんですが、農民達が腕の立つ侍を探し歩く冒頭、『子供を人質に立てこもる盗人を僧侶のフリをして握り飯2個を差し出し油断させ電光石火で切り殺す勘兵衛』に感動し、真っ先にスカウトを始めるシーンがあるんですが・・・キン肉マンソルジャーの振る舞いにザ・ニンジャ、アシュラマン、バッファローマン、ブロッケンJr.が「なんてすばらしい超人」と感動するシーンにそのまま使われてますね。
いやそれに関してパクリだなんだと細かいことを今、言うつもりはありません。そんなこと厳密に言い出したら、荒野の七人も作っちゃダメになりますし。隠し砦の三悪人のあとでスターウォーズも作っちゃダメなことになりますし。リスペクトとか、オマージュと考えましょうよ。気付かれないようにマネするんじゃなくて、堂々とやってる分に対して目くじらたてるのもなんか寒々しい気がします。
そんなことより配役を調べていて心臓ワシ掴みにされるほどタマゲタんですが、そのシーンの子供を人質に立てこもる盗人・・・
甲高い声で「近づくとガキの命はネェぞ!」「ヤローテメー近づくな!」と絶叫し続け、勘兵衛に瞬殺されるその盗人・・・
初代水戸黄門、東野英治郎さんでした・・・
黄門様「ガキを殺すぞーー!!」
驚きました。
人質にされた子の若い母親が握り飯を用意して勘兵衛のトコに全力疾走してくるのですが、その若い母親が千石規子さんというのもかなりのモンです。失礼ながら私の中で上品な老婦人というイメージしかない千石さんの全力疾走・・・なかなか見られるものではないです。
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コメント
七人の侍、私も好きです。
こ難しい作品のような印象がありますけど、観れば割とシンプルな娯楽作品で驚きますよね。それでいてディティールも内容も深い。
最初の腕試しの時の「はっはっは、ご冗談を」のシーンとか好きです。
キン肉マンソルジャーとの繋がりは知りませんでした(笑)
ゆで先生って、宇宙野武士のくだりとかハワイ遠征時の影武者コスチュームと風林火山とか、割と黒澤作品のオマージュ好きなんですね。
投稿: あっかー | 2010年3月27日 (土) 19時05分
あっかーさんこんにちは!
そうなんですよ!シンプルでかつ必要なものはすべて詰め込みましたッていうゴージャス感が良いですよね。
勘兵衛が渋るところを以外にもずっとからかっていた人足が「お前らに白い米食わすためにこいつらヒエ食ってんだぞ!」と食ってかかる場面とか、ジーンと来ます。それを受けて勘兵衛の「わかった。この飯、おろそかには食わんぞ」もシビレル!
腕試しのシーン、最初の侍は殴りかかられるもとっさの判断でかわし、二人目の五郎兵衛はその前段階で気付き「ご冗談を」とかわす。
『ああ、腕だけじゃなく知識と経験に長けた侍が入ったな』
と思わせる名シーンだと思いました。
ゆでたまごさんは、あの当時が牧歌的だったというのもありますが、「良い案は堂々と拝借します!」というスタンスで好きです♪
投稿: 早瀬五郎 | 2010年3月28日 (日) 10時03分