新カテ登場
金田一耕助シリーズの「扉の影の女」を読みました。
これはヒドイ。
推理小説を書く上でのタブーというものがいくつかあると思うのですよ。
この小説はそのいくつかあるタブーのうち、一番やっちゃいけないことをやってると思います。
「こういうことをやってます」
と書くと、物語の構成全体をネタバレさせてしまうので、書きませんが、この小説はホントウにヒドイ。
この物語を8割・・いや9割でもいいです。それくらい読んだ時点で犯人を言い当てることが出来るひとはいません。
断言してもいいです。
犯人を当てることが出来ない推理小説です。
これがOKなんだったら、なんでもイイジャンて話ですよ。
同録の「鏡ケ浦の殺人」という短編があるんですがそれも読まずに投げてしまいました。
そのうち記事にします・・・
ちょっと間を置こう。
あんまりがっくり来たんで、昨日少し書きましたようにミステリの王道アガサクリスティさんの作品をいくつか買ってきました。
「オリエント急行の殺人」「予告殺人」「ABC殺人事件」の3冊です。
20代のころポアロシリーズを何作か読みました。あの時の感動と「シマッタやられた」感を味わいたくて、再び読み直すことにしたわけです。
どちらかといえば未読作品の方が多いですし。
で、サクっとオリエント急行の殺人を読んで、続いて予告殺人を読もうかABC殺人事件を読もうか悩んでいるところです。
【オリエント急行の殺人】
ポアロが外国での仕事を終え、帰国のために乗ったオリエント急行には様々な国籍、職業の13人の乗客がいた。
列車が雪で立ち往生した夜、乗客の一人が短刀により殺されていた。
犯人は残る12人の乗客の中にいると考え、全員に事情聴取を行うが、国籍も身分も違う乗客たちは、お互いのアリバイを証明しあうことになってしまう。
犯人は外部からの侵入者なのか?それともやはり12人の中にいるのか?
ポアロは「悲しく優しくそしてあくまでフェアな犯人」を見つけ出すことが出来るか?
今回、オリエント急行の殺人は昔読んだ再読だし映画も見たし、で知りすぎるほど内容を知っているのですが、それでも面白い。ほぼ一晩で読んじゃった。
この作品もある意味推理小説として反則です。
ただ、再読すればわかるのですが、犯人に行き着くためのヒントが最初から惜しみなく提示されております。
だから反則なのに、腹がたたない。むしろ痛快ですらある。
あと、ほんとに細かいこと言えないのですが、「被害者にひたすら腹が立ち、犯人に同情するお話」になってます。
名作は何度読んでも面白い。
さてやはり次に読むのは、予告殺人の方にしようかな?
というわけで、カテゴリをふたつ増やしました。
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クリスティさんの作品を読むにつれ、アガサ棚というカテゴリに分類していきます。
ネーミングがしょうもないのはご容赦ください()
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