ファイナル金田一
大いに誤解を生む記事タイトルですが、
「病院坂の首縊りの家・サブタイトル金田一耕助最後の事件」
を読み始めました。
この事件を最後に金田一は渡米するようですので、引退試合といった趣きなんでしょうか。
最後の事件であり、かつ横溝さんの書いた金田一ものとしても最後の方の作品かつ、上巻・下巻にしてそれぞれ400ページ弱ほどのシリーズ最大長編です。長編2冊分といったボリューム。
長編て、気乗りしないんですよ。よほど上手く書かないと、どうしても冗長な部分が出てきますし。
そんな感じで今まで敬遠していたのですが、絶版以外の金田一物をほとんど読み終えてしまったので、ようやく重い腰を上げました。
この記事を書いている時点ではまだ上巻を読み終えたあたりです。
え?なんでそんな中途半端な時期に記事を・・・とお思いかもしれません。
私も全部読んでから記事をと思っていたんですが、この上巻、予想外に面白いんですよ。
もろ手を挙げて傑作!とは言いづらい部分があります。実際冗長なところもありますし。
でも白と黒や悪霊島と違って、かなりサクサク読めます。
上巻の昭和28年に起きた事件はモヤモヤとしたまま迷宮入りしてしまう。
で、下巻の昭和48年において新たに起きる事件から、20年前の事件とあわせてふたつの事件を解決する。
そういう構造になってます。
上巻の人物配置が20年後の下巻でどう組み直されるかはわかりませんが、かなり下巻に対する期待は高いです。
どうか私の期待を裏切らないでほしい。白と黒や悪霊島のような、急に思いついたような衝動的な犯人ではなく、20年の年月ジックリと骨格を練り上げた、悪魔的な犯人であってほしい。
願わくば、上巻を読み終えた時点での私の予想は当たっていてほしい。
そんなわけで下巻を読み始めるわけです。
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