カープキャッチャーと金田一
カープキャッチャーといっても達川さんのことではありません(古!)
今日の記事はかなり核心に触れてる気がしますので、ネタバレカンベンというひとは、読まないでくださいね。
さて、ずいぶん前に横溝さんの「幽霊座」を読みました。
200パー絶版なんですが、迷える私の救いの神「古書店・林語堂さん」でゲットしました。
りんごの美味しい青森と、
遠い地の友人歯車ごろーさんと、
古書店・林語堂さんに今日も感謝。
さてその幽霊座ですが、
幽霊座(ゆうれいざ)
鴉(からす)
トランプ台上の首(とらんぷだいじょうのくび)
の3つの中編で構成されております。
今まで読んできた中でも中の上の上くらいのツブ揃いですねえ。
幽霊座・鴉が良品なので、順番に読んでいくとトランプ台上の首だけちょっと見劣りする感じ。
これも現在の角川さんのラインナップに入ってないんだよなあ。
なんでですかねえ。
荒筋産業・幽霊座
歌舞伎役者鶴之助が「鯉つかみ」を上演中に失踪。
17年後、鶴之助の息子雷蔵が因縁の「鯉つかみ」を演じる。
そして舞台上ひとりの歌舞伎役者が毒殺される・・・
これは良いですよ。
犯人の正体にかなりショックをうけるはずです。
あの人が犯人だったのはショックだなあ。あのひとは善人のままでいて欲しかった・・・心のきれいな人だと思い続けたかった。
というショックを味わいたい方必見。(どんな紹介!)
荒筋産業・鴉
嫁さん残して失踪するよ!
3年後にかえってくるよ!
また失踪するよ!もう帰らないよ!
これだけ金田一モノを読み続けてくると、
「失踪してるわけないジャン」
「たとえ失踪してたとしても、かえってくるわけないジャン」
「そうこう言ってるうちに誰かかえってきたけど、同一人物のわけないジャン」
などと邪推しながら読んでいる私の心はケガレているとしか思えないでおじゃる。
まあ、私の邪推はおおよそ外れていなかったりするわけですが・・・
荒筋産業・トランプ台上の首
殺されたアケミさんの首から下が無~い。
普通、首の方を隠して身元不明にした方が良いのにねえ。
・・・ところでほんとにアケミさんかな?
これはこの3行で言い切りましたよ。もう、これが全てです。
ブロッケンJrVSザ・ニンジャの死闘を思い出しますね。
ブロッケンなの?ニンジャの方なの?そんな感じです。(どんな紹介!)
どうでもいいことですが横溝さんの小説に出てくるいかがわしい商売の女の人って、全部アケミさんですね。
ほかには美人で聡明な早苗さん、小説家のヤシロさんも多し。
あと戦後派の傑物は必ず、○○欣造さんですね。
ホントにどうでもいいですね。
幽霊座はトータルで非常に良い短編集(中編集?)でした。
なんで再販ラインナップに入ってないかなあ・・・
短編集が続きましたので、お次はボリューム上位ランクの「白と黒」を読んでみました。近々記事にします。
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