秋といえばミステリ小説?
この秋は読書の秋!
まあ、そんなに宣言しなくとも、わりと秋になると読書人口増えるとは思うのですが・・・
あーとふれんどち~むの夏侯さんに金田一耕助シリーズを貸し出しているのですが、かわりに夏侯さんがひそかに読破中の宮部みゆきさんシリーズから
「ぼんくら」上・下巻
を借りてたんです。で、読み終わったのですよ。
※時代小説です。
ぼんくらっていうのは主人公の同心平四郎さんのことを言ってるのかなあ?
ぼんくらでは無いと思うんですがねえ。あの黒幕もぼんくらというのとはちょっと違うし。
宮部みゆき作品というのは、どれくらい知名度があるのだろうか?
模倣犯とか、人質カノンとか、ブレイブストーリーが有名なんですか?
「ものすごいガッツリした長編ミステリと、サクッと読める短編集」の人というイメージがあります。
・・・「小説家なんて皆そうじゃん」て言われそうですが、いやいやそうでもないですよ。短編の巨人「星新一」さんみたいな人もいますし、長編しか書かない人もいるでしょう。
私は現代長編ミステリー(時々ファンタジー)小説の人とばかり思っていたのですが、夏侯さんが貸してくれる本は皆、時代小説・短編集ばかりです。
本所深川ふしぎ草紙
初ものがたり
幻色江戸ごよみ
あやし
堪忍箱
etc・・・
む、調べてみると、かなり借りまくって読みまくってますね。
そのわりに、模倣犯とか、読んだ事ないんですよー。
宮部さんの時代小説は、人物描写の面白さでグイグイ読ませるのですが、それ以外に食い物の描写がヤバイ。夜中に読んでいると、本当にヨダレが出そうになる。
「回向院の茂七親分」の短編集に出てくる稲荷寿司を食わせる屋台のメニューがものすごく気になる。「へい、今度は和菓子を作ってみやした」なんて、登場するたび以外なメニューを増やしてるし・・・
それより、そのいわくありげな稲荷寿司屋の正体は、いつか明かしてくれるんですよね?宮部さん?ただの屋台の親父じゃないでしょう、あのひと、あやしすぎる。
どんどん話が
それてますよ。
「ぼんくら」なんですが、最初短編集としてスタートするんですよ。
まあ、
・いつものパターンだな
・煮物が異様にウマそうだ
・あつあつのコンニャクが食いたい
など思いをめぐらせながら読んでいると、途中から急に長編ミステリになってしまいます。
それまでの短編集は、撒き餌だった。
同心平四郎のみまわり範囲の鉄瓶長屋がどんどん得体の知れない悪意に侵食されていく。
その謎に立ち向かうのが
・主人公
・この世の全ての物事を測量する美少年
・人間テープレコーダー
・コワモテの岡っ引き
・影同心
これに加えて
・カラス使いの若い差配人
これ読んだだけでは、何のことかサッパリわかりませんね。
謎解きミステリーなんですが、
「なんでもかんでもほじくりかえすんじゃなく、謎は謎のままがいいんじゃねぇか?(早瀬意訳)」という主人公の投げかけは、宮部さんのスタンスのような気がします。
スッキリした解決というよりも、余韻を残す終わり方です。
面白いので、ぜひ読んでください。
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ココログフリープランを文字通りタダで使わせてもらっているので広告が出るのはいたしかたありません。
広告はそのブログの記事の傾向を見てランダムで表示されています。私からはコントロールできないんです。
基本、仮面ライダー関係が多いのですが、最近その広告の中に金田一耕助の文字が出始めたのは、ちょっとウレシイ。
秋はミステリーだ!
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コメント
読み始めたら止まらない宮部みゆきマジックにいつもやられてます。上下巻なのに短編集?って最初は思ったのにみるみる糸が繋がっていく感じに引き込まれますよ。
時代ものばかり読んでいるせいか、どんなに有名でも現代ものにはなかなか手が伸びません。模倣犯、気にはなってるんですが・・・。
投稿: 夏侯 | 2007年10月11日 (木) 12時53分
夏侯さん今晩は。
はい、私も宮部マジックにすっかりやられてます。
佐吉さん、もう少し頑張ってほしかった。
萌えキャラ(?)おくめさんは期待していたので、あの結末はすごく残念・・・
現代物で短編作品は若い頃、星新一さんにすっかり毒されましたので、他作品でインパクトを感じたことがないんですよ。
なので時代小説短編で充分おなかイッパイ満足です。
模倣犯は、
「時間が膨大にあって古本屋で全巻見つけたら」
くらいの偶然が重なってから考えましょう。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年10月11日 (木) 18時40分