ターキッシュデライト
とてつもなく今頃になってですが、ナルニア国物語をレンタルDVDで観ました。
1日目は夜中に一人で。
翌日嫁さん(ファンタジー素人)と二人で。
だいたいこの記事を読んでるみなさんに予想はついてると思いますが、深夜に声を殺して号泣してしまいました。
一応自分をフォローしますと、全編泣いてるわけではありません。泣けるシーンは1シーンだけ。
原作の小説「ライオンと魔女」は学生の頃読んだので、内容はほぼ把握しております。
当時から次男エドマンドにはまったく共感できず、「ふざけるなお前」という思いだけでした。
そんな感想が強かったので、映画化されても「フーン」という感じでした。
ブームが去ったころ、ようやくレンタル屋で、他に借りる物もなかったので借りてみたわけです。
序盤、思ったとおり4人の子供は可愛らしくない。超一流の憎まれ役エドマンドも、ひねくれている理由は少しだけ示されるますが、それを補ってあまりある憎たらしさ。
それどころか、小説ではあまり気にならなかった長兄ピーターの凡庸さ、愚鈍さ、判断の悪さにびっくり。
人は振れ幅が大きければ大きいほど、心を動かされるようです。
ひねくれた次男エドマンドは物語終盤の合戦において、兄を命がけで救う「正義王エドマンド」となり、愚鈍な長兄ピーターは宝剣を授けられたあたりから徐々に威厳をあらわし、やがて陣頭で全軍を鼓舞し、自らは剣を抜いて真っ先に敵のど真ん中に走っていく「英雄王ピーター」となる。
多くの犠牲を生んだ白い魔女の石化の杖を叩き折るエドマンドで白いご飯3杯は行ける。
その直後倒れるエドマンドを見たピーターの絶叫と物凄い形相で白い魔女と打ち合う姿は泣きながら丼飯3杯行ける。
※けして白い魔女と白いご飯をかけているわけではありません。
そのシーンで嫁さんが一言。
「兄妹とはお互いが超えなきゃならないライバルであり、もっとも困っている時に無償で助けてくれる存在。ウチのふたりの子供もそうあって欲しい」
あー、そうなんだ。
兄弟姉妹のお話だと、ひとりっ子の私より弟がいる嫁さんの方が、掘り下げが深いですね。
末妹のルーシーは笑うにも泣くにも顔がクシャクシャになり、可愛い。
そしてルーシーの洞察力は創造神アスランの細かな心の変化を見逃さない。
私はこの映画の主役はエドマンドだと思って見てますが、見る人によってはルーシーが主役かもしれない。
とにかく子役4人はグンバツ(死語)に演技がウマイ。
ピーターは、序盤からこんな頼りない子供で大丈夫か?と思わせて、終盤の合戦シーンでは10歳くらい老けたか!と思わせるほど、威厳と貫禄を持って全軍を指揮。
ルーシーは前述の通り、ひたすら可愛らしい。
エドマンドに関しては言うこと無し。この人も後半、成人男性ですか?と言いたくなるほど、落ち着きと、正義に対する純粋さで魅せる。
長女スーザンはどうしても地味な役回りではあるけど、彼女の手にある「吹けばかならず援軍が駆けつける角笛」は次回作「カスピアン王子のつのぶえ」への大いなる伏線。
久々にDVDを買おうかな?と思った映画です。
坊っちゃんとお嬢ちゃんがもう少し大きくなったら見せたい。
ナルニア国物語を知らない方でネタバレもOKという方は、続きを読むをご覧ください。
長文矯正シリーズで、ストーリーを短くまとめておきました。
オオ!意外と使いどころが出てきたぞ、長文矯正シリーズ!
桃太郎から始まって、ブレーメンの音楽隊、三国志、のび太の宇宙小戦争、そしてナルニア国物語。
バラエティ有り過ぎ(笑)!
もう少し溜まったら、カテゴリ分けを考えてもいいかもしれない。
ナルニア国物語「ライオンと魔女」
戦時中の英国。
4人の幼い兄弟姉妹は、疎開先の館でタンスの奥から繋がるパラレルワールド、ナルニア国の森に迷い込む。
4人はナルニア国創造神アスランの助力のもと、雪と氷で支配しようとする白い魔女を打ち倒し、国に平和と繁栄をもたらす王と女王になる。
長い月日が流れたある日、シロジカ狩りに出かけた4王はかすかに記憶の残る森の茂みを掻き分け、元のタンスまで戻ってくる。出かけた時の時間と子供の姿に戻ったが、王として過ごした月日の記憶は残った。
ナルニア国には4人の英雄譚だけが長く語り継がれていく。
「優しの君・スーザン」が残したつのぶえを吹けば、伝説の4王は帰ってくるかもしれない。
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コメント
私は
焼肉で
白いご飯3杯いけます♪(笑)←普通だ!
グンバツって
久々に聞きました♪(笑)
今回のグンバツのように
死語って
使いようによっては
面白いですね♪(笑)
投稿: マトバルスキー | 2007年2月22日 (木) 04時05分
タンスが引き出しタイプだったらいいなぁと思わないではいられません。しかしこんな衝撃的な出来事さえも「かすかな記憶」になった子供達が元の生活に戻れるか…心配です
投稿: 夏侯 | 2007年2月22日 (木) 12時35分
マトバルスキーさん今晩は。
焼肉に白いご飯。
鉄板ですね。
あ、いや鉄板焼きという意味ではなく、ガチガチ定番と言う意味で・・・。
白いご飯自体がウマイですからね。日本人で良かったと思います。
私なんて、白いご飯見ただけで白いご飯3杯行けますからね。
死語は結構スキなんです。ガンガン使って行きたい。
ナウなヤングにバカうけのモーレツブログを目指してハッスルの毎日です。
私、少し壊れています。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月22日 (木) 22時50分
夏侯さん今晩は。
「タンスが引き出しタイプ」
それは時間移動も出来そうですね。
個人的な感想をいえば、人生を2回体験するようなもので、ずいぶんシンドイなあと思うのですが、4人の子供達は国を治める王になったくらいなので器だけはデカクなったようです。
帰って来たことすらもすんなり受け入れているようです。
2作目の制作も決定したようで、今から楽しみでしかたありません。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月22日 (木) 22時58分