続・しゃぶしゃぶ事件
前回までのあらすじ
しゃぶしゃぶ食べ放題の店にやってきた、大食いカルテットは、
徐々にこってりしていく、肉グラデーションに、
怒りがこみ上げてくる前に、別なものがこみ上げてきそうになっていた。
肉の、赤と白の比率が、明らかに変わりつつあった。
ヤロウ、ここへ来て、こってり感を増してきやがったな!
しかも、テメエ当初、牛7、豚2、マトン1の割合だったのが、牛3、豚4、マトン3と、
マクドナルドでさえ牛100%と言ってるご時世に、牛30%にしてきやがった!
4人組は、4皿目16人前を平らげ、しだいに口のなかは「こってり」してきた。
仕方が無いので、それまでゴマだれで食べていたのを、4皿目の途中から、ポン酢に変えた。
「ウマ~イ」
「ザクザク食えるー。」
男達は、活気を取り戻した。
4皿目がカラになり、Moonfaceさんが声を張り上げた。
Moonface「すみませーん!次お願いしまーす」
しかしここでさらに、事件はおこった。
店員が気づかない。
店の中はガラガラである。我々以外は、向こうの隅のほうに、家族連れがいるだけだ。
Moonfaceさんの声をさえぎる人だかりもなければ喧騒もない、
静謐感すら漂う店内である。
タイソン「店員さーん!次お願いしまーす」
タイソンさんがもう一度店員を呼んだ。
店員に「俺を呼んでるんじゃねえダロ」と思われたくなかったので、「店員」と名指しで呼んだ。
気づかない。いや、気づこうとしていない。
どうやら、「こってり作戦」から次の段階の「時間引き延ばし作戦」に移ったようである。
この店の床面積は何ヘクタールですか?アナタそんなに遠くにいないでしょ。
いや店員さん明らかに聞こえているでしょう?
大食いの基本は早食いである。時間をかければかけるほど、満腹感は増してくる。
満腹になる前に、食いきらなければならない。
店員がごまかしきれないほど4人で手を振って呼び続けた。
「5皿目をよこしたまえ」
そんな、店側との攻防を繰り返しながら、ついに7皿目までカラにした。
正直しんどいところだが、勇者たちを鼓舞するため、私から議場にはかった。
五郎「次(の皿)、いけるでしょ?」
Moonface「当たり前でしょ、何いってんすか」
聞くのも愚かとばかりのMoonfaceさんの即答。
木黄山「皆さんいかれるなら、いきますよ」
我々より1キロ余分に麦汁を干した彼ですら、漢気を見せた。
満場一致をもって可決されるかに思われたが、
タイソン「スンマセン。ちとキツイッス」
3人「なんだって~~~~~~」
そんなわけで、店に対して若干、すっきりしない気持ちもあるものの、4人で7皿、28人前で終了ということにした。
Moonfaceさんと私の、「餓狼2人の大食い旅」には、これ以外に「1人前2キロのカレー事件」というのがありますが、
これは今回の記事が好評か不評か、また実際書いてみて、面白い記事になるかどうかを確認してからUPします。
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コメント
はじめまして!
パン丼さんのブログから飛んできましたそのきちと申します。
凄い食欲ですね(笑)
それにしても店の対応は酷いとしか・・・
飲食店で働いている者からしますと、お客様から呼ばれたら即対応が基本、なのですけれども。
途中からお肉のコッテリ感が増してきたのは、おそらくそれ以上早瀬さんたちのグループに赤の比率が多い肉を出してしまうと、他のお客様へ提供する分が1日のトータルで見てヤバい!と判断したからかもしれません。
また、入店時間が何時だったかはわかりませんが(お客さんが少ないということなので、昼夜のピークではないと推測できますが)、閉店が近ければ肉の在庫そのものも危険だったのかも・・・
でも、食べ放題の店ならば、屈強の勇者達が来店するのを見越してある程度在庫は確保してると思うんですけどねぇ・・・
初コメントが何とも微妙なものでスイマセン(汗)
ところで、「1人前2キロのカレー」って・・・舞台は某壱番屋ですか?(笑)
投稿: そのきち | 2007年2月 8日 (木) 10時56分
ひとりだけ普通にスーツだしw
5皿目のその時、店員と調理人は間違いなく心を一つにしていたことでしょう。
投稿: 夏侯 | 2007年2月 8日 (木) 12時36分
そのきちさんはじめまして。
ようこそおいでくださいました。
コメントありがとうございます!
>店の対応は酷い
そうなんですよねぇ。もっと素早く肉を持ってきて欲しいと感じました。
タイソン氏が後から言うには、
「いっぺんにドカっと持って来てくれたらこなせるけど、間をあけて少しづつ来られると、量が入りませんヨ」
という事でした。
サクサク肉が来ていれば、全員もう2皿は行けたかもしれません。
私達が食い散らかしていた時間帯は、仕事終わりの午後7~8時くらいで、いわゆる混雑が予想される時間帯なんですが、
片田舎の閑古鳥が鳴き始めている店ですので、いつ行っても、だいたい空いてました(笑)。
多分店側の思惑としては、
「今日はもう、客来ないな~。大きなブロック解凍するのもったいないな~。端っこの白っぽいところ削いで出しておこうかなー」
もしかしたらそんな感じかもしれません。
が、あのバブル末期にしては値段が良心的でしたので、トータルでは好感を持っておりました。
飲食店にお勤めの経験からくる細かいフォローありがとうございます。m(_ _)m
そのきちさんとは、特撮やゲームでも濃いお話できそうですね。
今後とも宜しくお願い致します。
追伸:2キロのカレーは「イ○ドのとなり」という店です(笑)。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月 8日 (木) 18時15分
夏侯さん今晩は。
そうです。私はあの頃も、今も基本スーツです♪
スーツ着てないと仕事する気が起きないダメ人間なんです。
Moonfaceさんとか、夏侯さんと同じアニメーターの木黄山君は、ハードコアだったんですけどね。
木黄山君は知り合いじゃなかったら、町で目を合わせたくないタイプですね(笑)。
5皿目以降、食べる側も間違いなく一致団結しました。そこには確かに美しい友情パワーがありました。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月 8日 (木) 18時23分
いやぁ正に「食うか食われるか」(笑)。
堪能しました(^^)
しかしやはり「ヤセ型の大食い」は強い!
デブ型大食い(自分もそうですが)は一度になら結構食べますが
ずっーと食べ続けるのは無理
ヤセ型の大食いの人はネバーエンドだもんなぁ。
投稿: カモタロー | 2007年2月 8日 (木) 19時05分
カモタローさん今晩は。
あのころは、食べてましたねー。
ホント、30過ぎてから、容量が落ちたように思います。
ただ、子供ふたりは私の血を引いているような気がして、ふたりが高校生、中学生くらいになって、運動部なんかに入ったら・・・
(((^_^;)))<ヒエー・・・
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月 8日 (木) 22時08分
あの時の感動(?)がよみがえってきますねぇ
私はこんなに面白く書けないので
早瀬さんの記事で堪能させて頂きました。
カレー2Kgは
私の過去で最悪な事の一つですね
当時、体壊しててもう最悪・・・と言い訳
しかし、上のイラストの4人
みなさんきっと
「こんなパーティーが町歩いてる訳ないじゃん
ありえねぇ!」
と思ったはず・・・
ラーメンマンヘアーは衝撃でした・・・
投稿: Moonface | 2007年2月 8日 (木) 22時38分
Moonfaceさん今晩は。
そうそう、当事者のMoonfaceさんなら、今回の記事にウソや誇張が無いことは判ってもらえると思いますが、上のイラスト、リアリティー無いよねー。
実は今回の記事で一番リアルな部分だったりしますけどね。特にタイソンさんの体形・・・
しゃぶしゃぶ事件も、記事にするまでそうとう時間がかかりましたんで、2㌔のカレーもそんな、簡単にはいきませんね。忘れたころにポッと出るかもしれませんので、とりあえず忘れておいてください(笑)。
投稿: 早瀬五郎 | 2007年2月 8日 (木) 23時05分