仮面ライダーサソード
日曜の朝、いつもの如くお子達と共に「仮面ライダーカブト」をダラダラと視聴しているのですが、最近は、「名門の名に恥じないことにおいても頂点に立つ男」神代剣君@仮面ライダーサソードのおかげで、楽しく見られるようになりました。
今回の記事は、カブトの事をよく知っている人にはごく当たり前の記事ですので、むしろ
「カブトってナニデスカ?」
「仮面ライダーって1度も見たことないよ。これからも見ないよ」
という人こそ、読んで欲しい記事になっております。
「俺は全ての分野において頂点に立つつもりだ。いや、すでに立っている」
「誰に向かって言っている?俺の名は神代剣。神に代わって剣を振るう男。そして全ての頂点に立つ男だ」
主役ライダーのライバル的位置で「サソード」に変身する男として初めて画面に現れた時、
「鼻につくお坊ちゃんだな。嫌われキャラだな」
と簡単に思った私の予想を覆し、今や私の中の歴代仮面ライダーランキング上位に食い込む勢いのキャラになりました。
初登場以降の彼の壊れっぷりを誰が予測しえたか?
演者の自信満々の表情、話し方、挙句の果てには、TBSの感謝祭赤坂ミニマラソンで、空気も読まず1位をとってしまうあたり、いずれ本編で、
「教えておいてやろう。俺はマラソンにおいても頂点に立つ男だ」
と言いそうで怖い。というか、少し期待。
話を戻します。
設定だけ見ると、あらゆる漫画、ドラマに出てくる「スネ夫系、金持ちイヤミ嫌われキャラ」だったはずだが・・・
お勧めエピソード1
生まれて初めて肉じゃがを食べ、作った人(あえてそういう説明)に向かって、
「うまい!(中略)このジャガイモは?」
「近所のスーパーのだけど。」
「Superというだけあって、よほどの名店なんだな」
うまいなぁ・・・「イヤミキャラ」ではなく、「愛すべき勘違いキャラ」になりつつある瞬間。
「よほどの名店」とか、言葉選びがうまい。
お勧めエピソード2
「生まれて初めての買い物だ。買い物でも頂点を極めてみせる」
結構、いい年してからのはじめてのおつかいなんですね。まわりにCCDを持った通行人はいなかったですか?
近石伸介さんのナレーションが欲しい所。
そして行列の店に着くや、行列をまったく無視して、
「俺はすべての頂点に立つ男だ。人の後ろに並ぶなどありえない」
文字ヅラだけ見るとわかりにくいのですが、話し方にイヤミが無い。
お勧めエピソード3
ラーメン屋台とそこに行列する客を生まれてはじめて見て、
「ほぅ・・・俺を歓迎するパレードか」
「いや、違うぞ!列の先に不思議な馬車がある。あれは何だ?」
爺やから「あれは庶民の食べ物、ラーメンで御座います」と言われ、
「ラ・メェ~ン・・・フランス料理か。食してみよう」
ラーメン屋(あえてそういう説明)から、食べたければ列の後ろに並べと言われ、
「俺は行列においても頂点に立つ男だ」
ぼ、ぼ、ぼ、坊ちゃん「人の後ろに並ぶなどありえない」と言ってたのに・・・成長しましたね。
持参のナイフとフォークでラーメンをパスタのように食べ、
「うまい。今度ラ・メェ~ンのフルコースを食してみたいものだ」
ギョウザと半ライスor半チャーハンくらいしか付かないと思いますが。
他にも磨きぬかれた名台詞は数限りなく。
「すでに頂点に立つ俺に成長はない」
いや、初登場以降、全キャラクタ中、もっとも成長している、し続けていると思います。
他のライダー達のグダグダっぷりが際立つほどです。
矢車さんのようにグダグダ路線を確立した人もいますが・・・
「俺は飛び込みにおいても頂点に立つ男だ」
「俺は看病においても頂点に立つ男だ」
「俺は子守においても頂点に立つ男だ」
坊ちゃん、いろんな事を特に嫌がりもせずこなしますね。
「俺は食器を割ることでも頂点に立つ男らしい」
皿洗いまでやるんですか。見習います。「らしい」という所に若干の反省が見えて、笑えるなあ。
どうやら名門とは名ばかりの台所事情が呑み込めてきたようで、借金返済のアテに変身アイテムを売り飛ばし、それでは仮面ライダーになれないと指摘する爺やを制し、
「心配するな、俺にはディスカビル家に代々伝わる名剣、ディスカリバーがある」
簡単な名前だなあ、名剣・・・
そしていざ、怪物に取り囲まれ、
「お前達にも見せてやろう。名剣ディスカリバーの輝きを!」
が、しかしこの名剣こそが、すでに借金のカタに売られており、サヤと握り部しか無い、模造刀だった。
引き抜いても刀身は無い。
「さすがは名剣。見えないほどまぶしいというわけだな」
その台詞自体がまぶしいです。orz
ファイナルファンタジーⅤのギルガメッシュを彷彿とさせる、愛すべき勘違いキャラぶり。
そして今やほとんど、本編ストーリーと関係ない所で進む「お家再興話」。
「ディスカビル家再興のために、俺も知らなければならない。ショ・ミーン(庶民)の暮らしぶりを」
一人で町に出て(志村けんさんのバカ殿様が城下町に降りる感じ)、さんざん珍道中を繰り広げた末、空腹で倒れているところを女子高生(あえてそういう説明)にたこ焼きを恵んでもらい、
「やっと俺にもわかった。食べ物に対する感謝の気持ち、人の優しさ。それがショ・ミーンの幸せなんだな」
たこやキュイジーヌ・・・
屋敷に戻り、庭を掃く爺やを後ろからそっと支え、
「安心しろ。これからは、俺が爺やを守る」
そんな、泣かせる話だったかなあ、仮面ライダーカブト。
仮面ライダーとか没落した名門の坊ちゃんといった贅肉をそぎ落としていくと、
ダメな子供の成長話になっているから、子持ちのオッサンのツボを突いてくるんだろうなあ。
で、前回10月8日放送では、
飲食店(あえてそういう説明)にて、待ち人がなかなか現れない説明を受け、
「気にするな。俺は待つことにおいても頂点に立つ男だ」
この台詞言う時の、自信満々の顔が面白杉。
「頂点」という言葉と「待つ」という言葉が地味に矛盾している気がしないでもないですが、気にしてはいけません。
飲食店の新人(あえてそういう説明)から「作った料理を試食してもらえないか」と頼まれ、
「構わん。俺は味見においても頂点に立つ男だ」
味見ランキングの2位以降をせめてベスト5くらいまで聞かせて頂きたい。後、選考基準も。
で、「芋の煮っ転がしです」と言う黒い2個の物体を微妙な表情で食べ、
「・・・芋の2個焦がし・・・はじめて食べる味だ・・・芋の3個焦がしも食べてみたいものだ」
相手を思いやる気持ちまで出てきましたね坊ちゃん。最終回まで、死なないでね。子供達泣くよ。
だんだん神代剣がモグラ獣人に見えてきた。
どんな終わり方をするのかなあ、あの番組。
日曜日、このあと買い物に行ったのですが、予想通り前置きだけで、こんなに長くなりましたので、また後ほど別記事にします。
朝、こんな番組みて~という、ほんの5、6行の前置きのつもりだったんですよ。ホント。
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コメント
早瀬五郎は、前置きにおいて頂点に立った男だ!
(誰かが書く前に書いてやるーっ)
投稿: 嵐田雷蔵 | 2006年10月10日 (火) 21時10分
本当に嫌味の無い、上手いセリフと配役
最近は彼目当てで見てたりしますよね。
これを「555」の草加雅人が同じように
演じてもすごい嫌味なキャラが出来上がる
気がします。
(でも、今回、ホッパーズの二人もある意味おもしろかったw)
投稿: Moonface | 2006年10月10日 (火) 21時43分
僕はカブトは早々に脱落したクチなんですが、早瀬さんの記事を見てるとまた見たくなってきますね…唯一見た映画には坊っちゃま出てこなかったし。
っつーか、早瀬さんの記事を見ただけだったら、どう見ても坊っちゃまが主人公に見えます(笑)。
投稿: 歯車ごろー | 2006年10月10日 (火) 23時33分
嵐田さん今晩は。
そのツッコミ待ってました♪
嵐田さんの簡潔なコメントが、私の長々とした前置き記事と良いシナジー効果を出しております。
ありがとうございます(笑)。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年10月10日 (火) 23時46分
Moonfaceさん今晩は。
彼のイヤミの無い純粋な笑顔に持っていかれてしまいますね。
草加君も剣君も自己中キャラなのに、こんなに差がでるのは、「ハングリーさ」と「育ちの良さ」の差なんでしょうね。
もちろんそこが2人とも役者さんとして上手いという証明なんでしょう。
とにかく結末が気になります。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年10月10日 (火) 23時51分
歯車ごろーさん今晩は。
えーそうなんですか、私はむしろドレイクあたりが出始めた頃からようやく真剣に見始めたんです(それまでは響鬼症候群でフテ寝してました)。
で、どんどんサソードに引っ張られてます。正直本編のストーリーは曖昧認識です(コラー)。
DVDレンタルくらいでまとめ見をオススメしますよ!
唯一気がかりは、どうしても坊ちゃまに死亡フラグがバリバリに立っているという事です。
モグラ獣人にはなって欲しくないです・・・
投稿: 早瀬五郎 | 2006年10月11日 (水) 00時02分
チュチューチュー!
…早瀬さんがそんな事言うからモグラ獣人に思えない<坊っちゃま。
カブトは話がぶっ飛び過ぎて、なんや分からん事になってきてませんかねぇ(^^;。
キャラはキッチリ立ってるので破綻してないのですがね。
投稿: カモタロー | 2006年10月11日 (水) 23時45分
カモタローさんこちらでも今晩はー。
登場人物を死なせて涙を誘うという演出が苦手なんですよ。モグラ獣人のトラウマなのかもしれません。
まさひこ少年にずっと馬鹿にされ続けはしたが、絶命の間際になり、
モグラ「マサヒコ、モグラを尊敬するかい?」
まさひこ「モグラー、死んじゃヤダー」
と同じように、
加賀美にウザがられ、岬さんにも好感は持たれてないが、絶命の間際になり、
剣「うるわしのミサキーヌ、俺はミサキーヌの心の中で頂点に立っているかい?我が友、カ・ガーミン、後は頼む」
加賀美「お前が死ぬな!死んだら頂点に立てんだろ!」
そんな終わり方はヤダーーー。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年10月12日 (木) 18時23分