病院に行け!
前回までのあらすじ
お盆休み真っ只中、19歳の若造だった早瀬五郎は、買って6日のバイクで峠に走りに行き、地面と熱烈なキッス。
「スペインのトマト祭りの帰りですか」というような姿で、なんとか家までたどりついた。
かなりイヤだったが、傷口を水で洗い、消毒しなければならない。
水で洗うたび、後頭部を殴られたような衝撃が走り、消毒するたびに・・・やめよう。文章としてイタすぎる。
さてお盆休みである。かかりつけの町医者も休みである。明後日は平常営業らしいが、何度確認しても今日は休みである。
しかたが無いのでフテ寝することにした。
これを読んでいる全ての人が、今同じことを考えたはずである。
「救急病院行けよ!」
やはり、あの頃の私はアホだったに違いない。家族も血まみれ男が帰ってきて、狼狽していたのだろう。
そのまま布団に寝ると、おそらく翌朝傷口と布団はガッチリはりついた状態でどうにもならなくなるだろうと予想されたので、とりあえずビニールシートを敷き、その上に寝た。
夏ですよ。
寝苦しいですね。脳からの「とりあえずマヒしておけ」という指示も少しずつ緩和されていきます。
じわじわと痛くなってきますねー。ほとんど寝られなかったような気がする。
翌朝になり、やっと私の脳に、「救急病院」というキーワードがひらめいた。
脳も昨日までマヒしていたに違いない。
とにかく一刻も早く、ナントカしたかったので、タクシーで救急病院に向かった。
タクシーの運ちゃんも、かなりびっくりしていた。
病院で受付をすませ、診察してもらうことになった。
先「おーやってるねー。何をしたの?」
五「バイクで転びました。」
先「頭痛、吐き気、めまいは?体のふるえが止まらないとか、鼻血が止まらないとかは?」
五「全然大丈夫です。傷口が痛いだけです。」
先「足腰は?」
五「ヒザが痛いです」
先「どれくらい痛いの?」
五「いつもならヒンズースクワット100回くらいできるんですが、50回がやっとです」
そこで先生の目の前でスクワット10回くらいやってみる。
先「そんだけ出来て、何が不満なの」
と、先生とトンチンカン気味なやり取りをした後、消毒、薬の塗布、ガーゼ、包帯と、てきぱきと処置してもらった。
後にこのガーゼはがす時、すさまじい衝撃が(以下自粛)
昨日はケンシロウのようであった私も、すっかり翌日の治療後は、ロッキーのように、ヒジから指先まで、包帯を巻かれてしまいました。
なぜだか、不思議な事に、ケガの跡はそんなに残らなかった。この話をした人は皆、私の両腕をじっと見て、
「そういわれれば、そんな跡もあるかなあ」
という感じです。人間の治癒力に乾杯。
治療を終え、塗り薬を貰おうと、院内の薬局で待っていたら、目の前が真っ暗になるほどの、衝撃が!
隣で若いお母さんに抱っこされていた赤ちゃんに、不意に腕を蹴られました。赤ちゃんに完敗。
そりゃないよ~。いや赤ちゃんにもそのお母さんにも、何にも悪いとこは無いです。単純に私の不注意なんで。
むしろ悶絶する私に若いお母さんは必死に謝っていて、それが大変申し訳なかったです。
すごい悪いことしちゃった。
うお!待て!あの時の赤ちゃんて、今もうハタチくらいなの?
・・・・なんだかそれが一番ショックだ。
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コメント
まあ、こけたら所謂「ずるむけあか○ン×」って感じになっちゃうよねw
ワシはバイクはないけどチャリなら色々と…
崖からセイリングジャンプとかw
若いときは色々あるもんですわ。
投稿: KKMD | 2006年9月 5日 (火) 20時48分
オチが最高!
投稿: Moonface | 2006年9月 5日 (火) 20時56分
自分もゼロハンのガンマ乗ってましたヨー。
…無免で(言っちゃた)ちょっとの期間ですが(^^;
ハングオンの真似しててコーナーでスッテーンコロリン
…あれはビックリしたなぁ。
その後クォーターのRDをもらって山の中走り回ってました。
その後免許取ってから乗ってたのはヤマハのカブもどき。
(燃費が物凄く良かったので)
大型免許は取るのに講習代っていくら位かかるんでしょうか?
取りたいけど、玩具買ってるとナカナカ(^^;
投稿: カモタロー | 2006年9月 5日 (火) 21時45分
さすがはシ○ッカーのかいぞうにんげ・・・
いやそうじゃなくて!
早瀬青年が超人ハルクで、赤ちゃんはクリプトン人であったと。
投稿: 嵐田雷蔵 | 2006年9月 5日 (火) 22時27分
KKMDさん、今晩は。
さすがの私も崖から飛んだことはないですよ。
壮絶ですね。
バイクに乗っていたころの私はもっぱら車とのケンカばかりでした。勝てないんですけどね。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年9月 5日 (火) 23時05分
Moonfaceさん今晩は。
私としてはついこの間くらいの感覚で昨日から記事書いてたんですが、最後のところに来て、そういえば20年立ってるじゃん!と、
本気でたまげました。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年9月 5日 (火) 23時09分
カモタローさん♪やはり昔はヤンチャだったんですね?
なんだか皆さん19ハタチの頃はヤンチャ盛りだったようで。
少しうれしくなって来ましたよ。
講習代もさることながら、そのあと購入するバイクもかなりの出費・・・
でも大型バイクは男のロマンなんですよねー。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年9月 5日 (火) 23時19分
嵐田さん今晩は。
そう、あの赤ちゃんはきっと今ごろ成人して、胸にS字の・・・
いや、そうではなくて(笑)。
でもあのキックはこたえました。
加えてあの後しばらくの間、「バンテージ巻きすぎボクサー」の私にとって、満員電車やデパートの人ごみ等、敵は多かったですね。たまに本棚のカドとかに自分でぶつけて悶絶したりしておりました。
バイク記事が予想以上に皆さんの琴線に触れた事に、驚きと喜びを隠せません。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年9月 5日 (火) 23時27分
久々に画面に向かってツッコみましたよ、「や、救急行ってよ!」って…(笑)。ともあれ、後遺症もなく、ご無事で何よりです。
僕は皆さんみたいにバイクの経験はないのですが、チャリでは随分やりましたねぇ…札幌の路上で宙返りをして逆にチャリに乗られ、スポークに肘を突っ込んだまま身動き出来なくなったのは、やはり19、20歳の頃でした…みんなそうやって大きくなるのね(笑)。
投稿: 歯車ごろー | 2006年9月 6日 (水) 00時29分
歯車ごろーさん今晩は。
ツッコミ届きましたよ!あれ?皆さんスルー?と思ってたんで拾って頂いて感謝です。
後遺症、特に無かったんですよ。ありがとうございます。
ごろーさんもなかなか想像するに痛そうな経験をお持ちなんですね。
みんな、19、20歳の頃1回や2回は地面に激しく叩きつけられているようで。私の書いた記事キッカケで、皆さんのヤンチャ話が聞けて、かなりうれしかったです。
投稿: 早瀬五郎 | 2006年9月 6日 (水) 01時03分