カテゴリー「読書班-アガサ棚」の95件の投稿

ミステリの王道!

2014年9月 1日 (月)

冒険バトル物

↑ミスリード。
 
アガサクリスティーさんの「チムニーズ館の秘密」をようやく読み終えました。
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「ひらいたトランプ」でポアロと共演し、「ゼロ時間へ」でメインを張ったバトル警視が、今回は一転、脇を固める、冒険ミステリー物です。主役はアンソニー・ケイド氏。
 
これはさすがにこれ以上、感想らしい感想は何もないですねえ。
 
あらすじ【チムニーズ館の秘密】
旅行会社のガイド役アンソニー・ケイドは南アフリカ帰り。何かわくわくする冒険はないかと思っていると、友人ジェイムズ・マグラスから知人にもらった原稿をとある場所に届けると大きなお金が貰えるというおいしい話を聞き、マグラスに変わってその役を引き受ける。
勇躍目的地チムニーズ館に乗り込むと、バルカン半島にある小国の兄弟王子の弟の方は銃殺されているし、謎の美人はお転婆だし、バトル警視は無表情だし、変装の名人の怪盗が館の誰かに化けているし、某国の活動家はからんでるしでてんやわんやの大騒動。プロポーズもしちゃうよ♪
 
 
お寒い小説ですなあ。
 
夏に読むのにちょうどいい…わけないか。
 
実は変装怪盗以外に、正体を隠して館に潜んでいるバルカン半島のナントカ国の兄弟王子の兄の方の存在とか、そういうのが後半、畳み掛けるように明らかになりますが、それでもスベってる感がいなめない。 
冒険小説はトミーとタペンスがやってくれないと、イマイチ読むのに身がはいりません。
まあ、この物語の感想は、こんなところで。
 
アガサクリスティシリーズ読んでまえチャレンジですが、途中さすがに息切れしてたものの、残り12本にもなると、完走したくなってきました。うわあ、頑張ろう。
読書は、頑張るもんではないですが。
 
あ、今回グラディスは、メイドではなく、例え話に出てくる「女の子A」って感じ。
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残り12本!
14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
46:スリーピング・マーダー(マープル)
53:謎のクィン氏(短編)
74:七つの時計(無印)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)
83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)

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2014年4月16日 (水)

哀れな被害者と哀れな犯人

↑犯人に同情すべき点は無いんですけどね
アガサクリスティーさんの「ハロウィーン・パーティ」を読みました。
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ポアロ物ですが、これはタイトルに騙されますねー。

★名前にパーティと入ってて、なんとなくお気楽そう
★カタカナオンリーのタイトルで、なんとなくお気楽そう
★全体的に、深刻な事件じゃなさそう

と、もう、読む前から私の勝手な先入観で、後回しにしてたんですが、よくよく考えてみると、クリスティーさんの最後期の作品なんですね。

「五匹の子豚」とか、「象は忘れない」系の、人々のたわいもないかすかな記憶の集積が、犯人を追いつめていく作品だったわけです。

良い意味でスピード感が無く、しっとりと進んでいく物語は、重厚な味わいに満ちてます。

しっとり進んでいくなかで、少しずつあらわになる犯人のゲスっぷりも素晴らしい。

あらすじ【ハロウィーン・パーティ】
リンゴの木荘で開催されたハロウィーン・パーティが、盛り上がりを見せるさなか、13歳の女の子、ジョイスの溺死体が発見された。
溺死の方法は、バケツに張られた水に顔を押し付けられるという残忍なもの。
ジョイスはパーティの始まるまえ、参加者で推理作家のオリヴァ夫人の気を引きたい一心で、「昔、殺人現場を見たことがある」と声高に話していた。
虚言癖がある彼女の話を誰も信じない。ただひとり、過去に殺人を犯した該当人物を除いては。

ヘイスティングズがいない後期作品群で、ポアロの相手役をときどき務める、女流推理作家オリヴァ夫人の小説作法などに、めずらしく細かい言及があります。
このあたりはクリスティーさん自身の独白なのかとも思うんですが、小説中のオリヴァ夫人には

「実在の人物、たとえば友人知人などをモデルにして小説に出すことはしない」

と言わせ(クリスティさんも同様の発言をインタビューなどでなさってます)、じゃあオリヴァ夫人はクリスティさんをモデルにしたんじゃないのかと思わせる。

が、そうなると、オリヴァ夫人の発言も見方が逆になり、やはりクリスティさんをモデルにオリヴァ夫人が造形されてるんじゃんと思う。

が、いやいやそれだとその発言は……

と矛盾回廊に陥り、クリスティさんの「さあどっちだと思う? 悩め悩め」という笑い声が聞こえてきそうです。

お話にもどりますが、詰めの段階で、オリヴァ夫人のなにげない行動が、かつてのヘイスティングズ同様ポアロに天啓を与えていて見事。ただこれは

大好物のリンゴに、今回の事件によるトラウマが生まれ、食べられなくなったので、かわりになつめ(デイト)をたべるオリヴァ夫人
↓↓↓
それを漠然と見ていて、事件の根幹が日付(デイト)にあることに気づくポアロ

というダジャレがうまく行っただけで(失礼)、トリック解明にはあまり上手く機能してないように見えます。

とにかくゆったりと楽しめました。こういう読書もいいなあ。

クリスティものをずーっと長い年月(というほどでもないですが)かけて読んできて、残り少なくなり、なんとなく自分で読むスピードにブレーキをかけてる印象。
スポーツのようにガツガツ読んでいくのではなく、少し悠々と読んでいきたいですね。

残り13本!

14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
46:スリーピング・マーダー(マープル)
53:謎のクィン氏(短編)
73:チムニーズ館の秘密(無印)
74:七つの時計(無印)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)
83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)

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2013年8月 5日 (月)

ラスト二人、改変

※若干ネタバレ気味ですが、そのものズバリは書きません。ネタバレは1㍉もダメって人はスルー星人で。

誘惑に負けて、ついに買ってしまいました。
映画版「そして誰もいなくなった」。
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調べてみると、意外と何度も映画化されているようで、今回私がアマゾンさんの助けを借りて購入したのは1945年版。
私が子供の頃、日曜洋画劇場で見たバージョン(多分1974年版)よりも、さらに古いもののようです。

面白かったですねえ。

人物名が若干変わってますが、8人目までは原作にものすごく忠実に作られていると思います。

6人目が燻製のニシンに飲まれ、7人目が熊に抱きしめられてか~ら~の~

残り二人が改変ですね。

もう言ってしまいますが、何も知らず小説読んでる人が、「ああ、この二人がヒーローとヒロインだな」と思わせる、9人目ロンバート10人目ヴェラが、実は別々な思惑で「●●なロンバート」「■■なヴェラ」がインディアン島にやってきているので、犯人の想定とはズレが出てくるわけです。だから、二人は死のルールから取りこぼされ・・・

いや、これ以上は書かないほうが良いのかも。映画版の内容は調べれば、だいたい誰かが書いてますし。

ともかく、そういう改変も含めて、良く出来た面白い映画だと思います。
そしてもっとも重要なポイントなんですけど、

コメディ風味なんですよねえ・・・

原作の、あの緊迫した「居合わせた誰も信用できない」というテンションはではなく、ちょっと乱暴な言い方をすると、「上品なドリフのコント」という印象も無くは無いです。

それでもなお面白い。けして、「ふざけるなコノヤロウ」という印象にはならない。

マカーサー将軍が、老人すぎて、いちいち誰かに聞き返すのに笑える。

ロンバートの部屋を続き部屋のブロアがのぞいていて、そのブロアの部屋を廊下からアームストロングが除いて、そのアームストロングを廊下のかどから判事が見て、ロンバートが別ドアから外廊下に出て、廊下向こうを眺めてる判事に気付いて、判事を追う。ロンバートがいなくなりブロアが追う。ブロアがいなくなりアームストロングが追う。各人がいなくなった相手を追いかけていくうちに廊下に一列になってしまう。

「なんだこのコント状態」

一応、緊迫してるんですけどね。
3人でのんきにビリヤードしてる最中に誰か一人抜けただけで、残った二人はキューを握り締めて相手を軽く威嚇するw
「それ以上近づくな」
「いや俺は犯人じゃない。お前こそ近づくな」

このへん、役者の演技が絶妙で笑える。

そんな中、ある人物がある人物へ
「お互い正直になろうじゃないか。君に提案がある」
と、小説では説明だけで済まされてしまう「燻製のニシン」のくだりを絵で見せてくれるのがすばらしいです。

非常に惜しいのは、昔むかしの白黒映画なので、明るいところは白飛びしてるし、暗闇のシーンは本当に暗いしで、美麗な映像に慣らされた目にはなかなかつらい(それも味なんだというご意見はごもっともです)。

楽しめました。オチがわかってても、なお面白い。10人の演技巧者の勝利だと思います。

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2013年8月 1日 (木)

ラストポアロ

※ぼかして書きますけど、ネタバレだめー!って人はスルー推奨。

アガサ・クリスティさんの「カーテン」読みました。
怪作でしたよ。駄作ではないです。楽しんで読めました。
ポアロの最後の作品なのに、そんなに知名度ないように思うのは、映像化に恵まれてないからでしょうか。
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大きな声では言えないですが、ポアロ、死んじゃいますからね・・・
「好評なら続編を・・・」と考えがちな、映像化には向かないのかもしれません。

あらすじ【カーテン】
ヘイスティングズは帰ってきた。あのなつかしのスタイルズ荘に。スタイルズ荘は今やジョージ・ラトレルなる人物に買い取られ、改修され、ホテルになっていた。
そのスタイルズ荘に宿泊客として逗留するポアロと再会したヘイスティングズは、ポアロと共に最後の事件に挑む。

物語の構造自体は、意外とシンプルな気がします。私、4割くらい読んだ時点で犯人はわかりました。
というか、犯人のトリックが、なんか、アレなんですよね・・・あんまりあれこれ言えないですけど、

「押し屋」

なんですよね・・・
死ぬ人を押すんじゃなく、殺す人を押すタイプなんですが。

自分的には、わかりやすかったです。

ただ、犯人の犯行を妨害する二人の人物がいて、この二人が、意外に意外すぎて、驚きました。
もしかしたら、倫理的な問題で、映像化されないのかもしれません。

そこは読んでて「おおおおお!」と関心する場面となってます。

ポアロが途中で死んでしまい、失意のヘイスティングズのもとに届いた生前のポアロの手紙で解決するという構成も、「あとから来た手紙で真相があきらかになるあの作品」の味わいに似て良い。

ポアロ最後の事件だからといって、最後に読む必要はないわけですが、できれば多くのポアロ作品を堪能した上で読んだほうが、より味わい深いと思います。

わりと、けんかばかりしてるイメージのポアロとヘイスティングズですが、ふたりの友情が感じられてジーンときます。

残り14本!

14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
31:ハロウィーン・パーティ(ポアロ)
46:スリーピング・マーダー(マープル)
53:謎のクィン氏(短編)
73:チムニーズ館の秘密(無印)
74:七つの時計(無印)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)
83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)

次、何を読もうかな~。

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2013年7月 9日 (火)

グラディスはふたりいる

アガサ・クリスティさんがメアリ・ウェストマコットとして書いた「愛の旋律(原題:巨人の糧)」を読みました。
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名作でしたねえ。

間違いなく成功に終わったコンサート会場の喧騒をプロローグとして、時間はさかのぼり、一人の内向的な少年の日常生活から物語がはじまります。
少年の名はヴァーノン・ディア。

メアリ・ウェストマコット名義なので、意外な犯人!とか、巧妙なトリック!などは無く、普通の恋愛小説でしたが、物語の6割くらいのところで、意外な展開が待ってます。

そのあとの2転3転にも、驚き。

目次の各部タイトル。読後にこれを見るともう泣けてきますね。ジョージ・グリーンは本当に消え去らねばならなかったか?

・プロローグ
・第一部 アボッツ・ピュイサン
・第二部 ネル
・第三部 ジェーン
・第四部 戦争
・第五部 ジョージ・グリーン

主人公ヴァーノンが妻として迎えたネルの名前も、思いを寄せていたジェーンの名前もあるのに、部のタイトルにヴァーノンの名前は無い。
子供の頃、音楽を毛嫌いし、大人になって天才音楽家となったヴァーノン・ディアとは、何者だったか?

あらすじは今回無し。衝撃の内容を壊してしまいそうで、ここにあらすじ書くのはモッタイナイ。

10代、20代の頃に読んでればよかった。まさか、ミステリー小説ではない、普通小説に、こんな恐ろしい話があるとは思わなかったです。

これだからアガサ読みはやめられない。

なお、くだけた話としましては・・・

第一部、1ページ目から「メイドのグラディス」が登場。
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別なグラディスが見習い看護師としてまた登場。
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通して思うのは、基本的に「ずるい怠け者」というイメージです、グラディスさん。

文末はいつもの備忘録ですが、もう少なくなってきたので、続きを読む以降に隠す必要もないですね。

 
残り15本!

14:もの言えぬ証人(ポアロ)
15:ナイルに死す(ポアロ)
28:鳩のなかの猫(ポアロ)
29:複数の時計(ポアロ)
31:ハロウィーン・パーティ(ポアロ)
33:カーテン(ポアロ)
46:スリーピング・マーダー(マープル)
53:謎のクィン氏(短編)
73:チムニーズ館の秘密(無印)
74:七つの時計(無印)
77:未完の肖像(ウェストマコット名義)
83:死が最後にやってくる(無印)
84:忘られぬ死(無印)
89:娘は娘(ウェストマコット名義)
91:愛の重さ(ウェストマコット名義)

もうそろそろ、カーテン読んでもいいですよね!

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2013年5月29日 (水)

他の人が犯人って可能性は無いか?

東京出張への新幹線車中で「そして誰もいなくなった」を読み返してみました。
もう、何回読み返したかわかりませんが、そうは言っても10回もは読んでないと思います。5回目くらい。

※基本的にネタバレは書いてませんが、今日の記事はギリギリですので、かすかなバレもだめよだめだめって人はイカスルー。

☆☆☆

あらためて読んでみると、のっけからわかりやすい犯人ですねえ。
わかりやすく書いてあっても、読者があの人を「犯人だ!」と指定できないギミックがすばらしいです。

しかし、考えてみました。
真犯人以外の人が犯人と、決め付けられないか?

まず逆にどうやっても犯人になれない人

1位:熊に抱きしめられる人
2位:燻製のニシンに飲まれる人
3位:丘の上で日に焼かれる人

この3人は無理。1位2位は死に方がむごすぎて、○○できない。轢死体と溺死体なんでね・・・3位の人も、第三者に「間違いなく死んだ」と断定できるから無理。

4位:のどがつまる人

あまりにも序盤すぎる。さすがに以後の展開をコントロールしきれない。

こうやって一人ひとり書いていくと、真犯人が誰かばれてしまいますので、やりませんが、作中の心の声でさえも偽証と取れば、ワカメが喉にさわってパニックになる人は犯人でもいけそうな気がする。読者に提示する心の声がウソってのは小説の作法違反なので、まーこの人が犯人というのはないでしょうけど。

あと、「9人共犯の助け合い自殺、残る一人を殺害」というのもわりといい感じ。
読んだ人に本を投げ捨てられますけどね。

うまいなあと思うのは、半分を過ぎたあたりから、怪しい順に真犯人に殺されていくところ。

読者「6人目はあやしい!」
~6人目銃殺~

読者「決まった!7人目だ!完全にイカれてる。もう言動もおかしい」
~7人目溺死~

読者「てかもう、主役男女と8人目しかいないじゃん。8人目が犯人じゃん。あいつ悪いやつだなあ」
~8人目轢死~

読者「え?」
~9人目、特殊な銃殺~

読者「え?え?何?この流れ」
~10人目、死ぬ~

読者「え?もう、誰もいないよ?え?え?」

それはともかく、帰りの新幹線でメアリウェストマコット名義の「愛の旋律」を読みはじめました。
クソぶ厚い本で、書店で手にした時ちょっとゲンナリしたんですが、予想に反して面白い内容。いいなあこれ。
時間見つけて読み倒したい。

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2013年4月18日 (木)

最後の冒険

とうとう、個人的に待ちに待っていた、トミー&タペンスの「運命の裏木戸」を読みました。
ものすごいゆっくりなペースの小説です。
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トミーとタペンスも、かなり高齢になってます。

にしてもやっぱりいいな~トミー&タペンス。ポアロ(整理の超人)やマープル(記憶の鉄人)のように超人然としてないところがいいです。
あくまでも普通一般人の二人が、別方向から二頭の猟犬のように、犯人に近づいていくところが、読んでてわくわくしました。
初登場時10代のエレベーターボーイ、アルバートが、重鎮執事みたいになっててそれも感激。

そして・・・「アガサクリスティーさんの作品を読破していくこころみ」ですので、いつかはこういう機会がやってくるのですが、ポアロやマープルほど有名ではなく、私もここ数年で初めて知った、愛すべき「おてんば娘と赤毛の青年」コンビの作品は、この運命の裏木戸がラストです。

あらすじ【運命の裏木戸】
終の棲家とばかりに、田舎家を買い取って引っ越してきたトミーとタペンス夫婦は、前の住人が委棄していった書棚を整理している最中に、無意味な語句にアンダーラインが引かれた本を見つける。アンダーライン付きの語句をつなげていくと、
「メアリ・ジョーダンの死は自然死ではない」
その本の持ち主だったであろう、アレグザンダー・パーキンソンなる人物について調べはじめると、彼は14歳で亡くなっていた。
メアリ・ジョーダンは殺されたのか?
不審死に気付いたアレグザンダー少年も殺されたのか?
はるか昔に起きた事件。トミーやタペンス以上に老い込んだ当事者たち、当事者から話を聞いた記憶がある人たち。犯人は、当事者が無意識に覚えていた記憶を消すことはできなかった。

「秘密機関」ではじめて出会った20代前半の男女コンビは、
「おしどり探偵」で気楽な探偵業(というよりなんでも屋)をはじめ、
第二次世界大戦中に「NかMか?」でドイツのスパイを暴きだし、
「親指のうずき」で少しだけ本格探偵っぽいことをして、
「運命の裏木戸」で集大成のような事件に挑む。

さみしいっすね・・・

トミーとタペンスは、老人になってもトミーとタペンスで良かった。
あの二人とは友達になりたい。
(もっと言えば「秘密機関」にしか登場しなかったのが惜しまれる、二人の協力者ジュリアスと友達になりたい)

でもポアロさんとは友達になりたくないなあ。ポアロ・ヘイスティングズコンビにであったら、まずヘイス君を脇に呼び寄せて、
「君、ホントにあのオジサンと友達?頭大丈夫?」
といいたくなるはず。いや、ポアロさん、優しいんですけどね(若い女性には)。

マープルさんも、友達になったら、こちらの情報を根こそぎ引きずりだされそう。しかも何年後かに事件解決のヒントとして使われたり。
マ「今回の事件は、あの早瀬五郎がブログを炎上させた件と同じケースだわねバントリー」
とか言ってそう。

それにしても、マープルさんも、あと1本「スリーピング・マーダー」しかないんですよねえ・・・

グラディスさん、今回はメイドではなくショップの店員。
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続きを読む以降は備忘録。

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2013年4月 8日 (月)

愚小説とグッド小説のあざやかな対比

読書班、さぼっていたわけではないのですが、とある本を1冊読むのに、モノスゲー時間かかってました。

で、結局、読めなかったです。私にしては、めったにないのですが、読んでる最中にギブアップです。この小説はもうこれ以上読めない。
なんか、誹謗中傷みたいになるのはイヤなので作品名とか書きませんが、世の中にはヒドイ小説もあるもんです。
この人の小説は二度と買うまい。

時代小説です。
犬公方将軍綱吉の娘(架空の人物)が一目ぼれした二枚目同心と事件解明に乗り出し、それに光圀もからんできて・・・

こう書くと、姫、同心、綱吉、光圀と、顔ぶれ悪くはないんですが、とにかく登場人物がバカばかり。

読んでてまったくたのしくない。
半分は読みましたが、ここから盛り返すことはおそらくありえないでしょう。経験から言って、面白い小説は1ページ目から面白い。古典作品になればなるほど、構造がシンプルになり、ほぼ間違いなく1行目から面白い。
この作品のように、読んでも読んでも面白くならない小説が、後半から盛り返すとは考えられない。

あまりにもヒドイので、口直しに、クリスティさんの作品に手を伸ばしました。

いいなー。クリスティ。

小説というものはある程度は知的探求心を満足させて欲しい。
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あらすじ【メソポタミアの殺人】
中東の遺跡発掘隊で、陣頭指揮をとるライドナー博士の美人妻ミセス・ライドナーが、何者かに撲殺された。
部屋は密室。ミセス・ライドナーの付き添いをしていた看護婦は、たまたま別事件の調査で現地に来ていたポアロという名の探偵に協力し、事件の真相を探る。ミセス・ライドナーは、過去離婚を経験していた。その1度目の亭主が、恨みを抱き、姿を変え、彼女を殺しにやってきたのか?

※「看護婦」は原文ママ

クリスティさんの「中東もの」のなかの、一本。2度目の夫の遺跡発掘調査について行ってクリスティさん自身が見聞きしたこと、感じたことが、小説のディテールとなって生きてます。

この小説はフーダニットです。動機(ホワイダニット)や奇抜な犯行方法にも(ハウダニット)ももちろん驚きますが、それを飲み込んだ上での、誰が犯人か?の衝撃がすごい。

小説というものは、少なくとも読んでる最中に膝を打つような、驚きと発見に満ちててほしい。登場人物がこぞってバカさ加減を競うような小説は読みたくない。

続きを読む以降は、書店で次を探す私に、絶賛役立ってます。備忘録、減ってきたかな?

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2012年12月22日 (土)

死体を発見するのは、だいたいいつも、犬を散歩させていた老夫婦

↑いろんな日本の推理小説読んでて、最近痛感しました。

海外はそんなことないですけどね。

アガサクリスティーさんの、「死の猟犬」を読みました。
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短編集です。

前半、ちょっとホラー風味があり、苦手なジャンルです。
「ホラーがコワイ」とかそういうことじゃなく、超常現象がオチになったら、もうなんでもありじゃんてことになるので、苦手。
途中まで本格風で、オチがファンタジーの作品も苦手。

○死の猟犬
 えーっていう爆発事件。厳しいですな、このオチ。

○赤信号
 勘の良い男。骨格はゆるめ。

○第四の男
 えーっていう電車の乗り合わせ客の話。

○ジプシー
 もう一押し欲しい。

○ランプ
 うーん道連れ。

○ラジオ
 イイゾ。シンプルながら、こういうの待ってた。

○検察側の証人(小説版)
 小説版の方はオバチャン連呼なしですか。

戯曲版【検察側の証人】抜粋
レナード:
いいえ、とんでもない。そんなことしませんよ。でも、オバチャンは・・・まあ、そう思い込んでいるようだったし、おれが妻のことなんかいつも持ち出してたら、オバチャンもおれに興味がなくなるんじゃないかと思ってね。オバチャンに金をねだりたくはなかったけど、でも、おれ、一つ車の部品を発明したんですよね。すごくいいアイディアなんです。だからオバチャンを説得して資本を出してもらったら・・・いや、それだっておれが金をもらうわけじゃなくて、金はオバチャン名義のままでいいんです、それにオバチャンもすごくもうかるわけだし・・・ああ、どうも説明しにくいけど、でも、ほんとにおれ、オバチャンにたかったことなんかありませんよ、信じてください、先生、それだけは絶対ありません。



○青い壺の謎
 骨格は、シンプル。もしかしたらコメディ。

○アーサーカーマイクル卿の奇
妙な事件
 えーーーーー・・・

○翼の呼ぶ声
 謎ですなあ。哲学的なんですかな。

○最後の降霊会
 ドロボー。いやですな、このオチ。

○S・O・S
 まあまあ。惜しいと思う。

半分苦手で、半分はもうけもんて感じでした。

出張すると、読書がはかどります。あとが使えてますんで、読書感想サクサク行きます。

続きを読む以降も、減ってきました。

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2012年8月23日 (木)

ポジティブな自殺志願

アガサクリスティーさんの「死への旅」読みました。
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やはり読む前の予想通りスパイ物でした。サクサク読める面白さではあるんですが、

ご都合主義・・・

いや、なんでもありません。感想行きましょ。

あらすじ【死への旅】
東西冷戦時下。あいつぐ科学者失踪事件を追う英国諜報部は、自殺志願の若妻を諜報員に雇い、事件解明に乗り出す。

見てください、この支離滅裂なあらすじ。ほんとにこんな内容なんですよ^^
ジェソップという名のイギリス諜報部員が、自殺志願の若妻を密偵として雇うさいの、

「そんなに自殺したいのなら、失踪した科学者の妻に化けて、科学者のあとを追ってくれないだろうか?うまくいけば失踪の秘密と暗躍する組織の陰謀が暴けるし、うまくいかなくても、君は当初の希望どおり死ねるんだからいいだろう」

という強引理論もどうかと思うんですが、それで納得して

「じゃあやってみます」

と答える若妻ヒラリーちゃんもたいがいですな。捨てばちといえば、そうとも取れるんですが。

ただ、内容はスピード感もあり、意外な人物の意外な正体なんかもあったりして、まあ楽しめる内容でした。

でも、普通に読んでいくと、あの黒幕の正体は気づきますよね・・・

さー、とりあえず仕入れておいたクリスティー作品を一通り読んじゃいましたので、また新しいの仕入れてこないといけない。
夜風が涼しくなってきたら、「ナイルに死す」あたりを読んでみたいなあ。

 
残り19本!

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