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2010年5月25日 (火)

豪華な小粒作品

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クリスティーさんの「青列車の秘密」を読みました。
てっきりあのオリエント急行ばりの密室ミステリだと思ってたのですが、場面は2転3転(列車から降りちゃうしΣ|゚ω゚;)、登場人物ももう少し整理できたんじゃないかと思う部分もあり、少し残念な感じです。
けしてつまらない作品ではないのですが、タイトルに騙された感があります。

しかし、この小説には驚愕のカメオ出演者群が・・・

あらすじ【青列車の秘密】
ブルートレインで旅行中の富豪の娘が何者かに絞殺され、所持していた「火の心臓」という名の大きなルビーも奪われた。
列車には同行しなかったはずの夫(離婚協議中)や浮気相手の伯爵や夫の浮気相手のダンサーや名探偵ポアロも乗り合わせていた。

うーん、あらすじはこれ以上、書きようがないですね。そのことがつまり、この小説の中身の薄さを物語っているのかもしれません。

クリスティーさんはおおざっぱに説明すると
A)初期は冒険ミステリー小説を書き、
B)中期で密室劇を好み
C)後期でははるか昔の事件やはるか遠い地の事件を当事者からの証言だけで再構成して隠れていた犯人を暴き出す証言ミステリを多く書いています。

やっぱりねえ、なんといっても謎解きあたりで見えていたはずの世界観がガラガラと音を立てて崩れていくCタイプか、限られた空間だけで進行していくBタイプが好きなんですよ。気楽に読む分にはAもいいんですが。

で、「青列車の秘密」はAとBの間くらいの雰囲気ですね。殺人事件だけでなく、宝石盗難をからめてしまったために、どうしても登場人物が増え、ピントはぼやけてしまったように思います。

しかし、もう一回書きますが、この小説には驚愕のカメオ出演者群が・・・

まず物語冒頭、宝石の持ち主である富豪は、娘の結婚相手や浮気相手の素行を情報屋を使って探っているのですが、

この情報屋が
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ゴービー氏!

後期のポアロが好んで利用している「相手の目を見て話をしない情報屋のゴビィ氏」ですよ。
同一人物なのかなあ??この時は富豪に使われてますが、後になってポアロに協力するようになったのかなあ??
ゴビィなのか、ゴービーなのかは訳者の差だけのような気がします。
椅子の手すりをじっと見ながら話したり、やかんの注ぎ口にうなずいたり、変人なんですけど、能力は高いんで私は好きです。ヘイスティナントカよりははるかに好感が持てます。

そして青列車の車掌が
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ピエール・ミシェル!

オリエント急行の車掌ピエール・ミシェルと同一人物なのか!同一人物であってくれ!(懇願)
ピエール!時期的にはもうこの時点であんなことやこんなことを考えていたのかい?
今作では物凄いチョイ役ですがあの「オリエント急行の殺人」では物語の中心で燦然と輝く・・・いや、これ以上はナイショ。

さてこの流れが来たならトリはこの人
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ザ・グラディス

久しぶりですねグラディスさん。今回は女優役(まァ、実在の女優さんなんですが)ですか。はすっぱなメイドから勤勉なメイド、不良娘、財界の貴婦人、なんでもこなしますねグラディスさん。主にメイド役ですが。
あと何回会えますか?

もう、グラディスは私の中では久々に会った友人という感覚です。

堪能しました。

次は密室劇を読みたくなりましたので、戯曲集から「ねずみとり」を読むことにします。

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