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2009年8月10日 (月)

ザ・ビートルズと百年の少女

仕事がようやく一段落しまして、さて腰を落ち着けてクリスティさんの購入済み作品「スタイルズ荘の怪事件」を読み始めようと思ったのですが、昨日ストック購入にと立ち読みしていた「愛国殺人」があまりにも面白くて、そのまま買ってきて読むことになってしまいました。
昨夜ずっと読み続けていて、ブログの更新すらしなかったでござるの巻。

そんな感じでもう、今日明日には読み終わってしまいそうなので、すでに読み終わっている「動く指」「バートラムホテルにて」をサクサク感想記事にしておきます。

あらすじ【動く指】
飛行機事故のリハビリに転地療養を進められたジェリーは妹と田舎町にやってくる。
そこでは住人を辱める怪文書が出回っていて、ジェリー兄妹も受け取れるが、真剣に相手をしていなかった。
やがて怪文書の内容を苦にして自殺するものが現れて・・・

マープル物ですが物語は終始「足を痛めて転地療養に来たジェリー」の独白で進められます。
クリスティさんの小説で「素人の独白で進んでいく物語」は、クリスティさんの大きな罠が張られていることが多くかなり注意が必要なのですが、今作はオーソドックスな素人探偵小説です。
本当の探偵役はマープルさんですが、ほとんど出てきません。
最後の方でサラッと出てきてジェリーに事件の真相を説き、去っていくのみ。
私のような「クリスティさんの大きな罠にハメられる」のを期待している「ゆがんだ読み手」からすると若干物足りない感がありますが、
・犯人の意外さ
・動機の隠され方

においてやはり間違いはありません。
「鏡は横にひび割れて」とか「五匹の子豚」のように共感を呼ぶ犯人の造形といったことを最初から求めなければそれなりに面白く読めるはずです。

・・・ようするに私には少し物足りない作品ということです。悪い作品じゃないですよ。

問題は次です。

あらすじ【バートラムホテルにて】
英国の古き良き時代の空気を今に残すバートラムホテル。マープルはそのホテルのたたずまいに少女の頃の甘やかな記憶を楽しんでいたが、徐々に作り物の違和感も感じるようになる。
一方イギリス国内を最近組織的な盗賊団が荒らしまわっていた。かなり多くの人数が動いているはずなのだが、警察はまったく正体を掴むことができない。彼らはどこに潜んでいるのか?
やがてバートラムホテルに滞在中の令嬢が銃撃され、それをかばったドアマンが撃ち殺されてしまう。
莫大な遺産を相続する令嬢を襲った者の正体とは?

来た!こういうの待ってました。
クリスティさんの小説に出て来る犯人は2通りいます。
A:金銭等目当ての自己中心的な人物
B:どうしても被害者が許せなかった人物

今回の犯人は前述「動く指」同様です。そういう身勝手な犯人の場合、上記同様、私の評価はちょっと下がるのが常なのですが、今回は「誰が犯人か?」というのがあまりにも意外すぎて、私の中で評価が上がります。
真犯人の真意はラスト5ページくらいにならないとわかりませんが、もう吐き気がするぐらい悪人です。身勝手すぎて逆に痛快なほど。

あと、あらすじにてバートラムホテルという上品なホテルに関してものすごく重大なネタバレをしてるように見えますが、そこはそんなに大したバレではありません。

誰が令嬢を狙ったのか?
ドアマンを撃ち殺して、犯人はどう思ったか?
犯人の真の目的は?

それを知って驚愕する楽しみを、この小説は持ってます。

さあ、引き続き「愛国殺人」を読みます。が、私は早く寝たほうがいいのかもしれない・・・

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